ずっと気になっていました。
初夏の頃に咲く、ラン科のあの独特の花。
クマガイソウ、アツモリソウの仲間です。
このランの高山で暮らしているもの・・
図鑑では見ていましたが、現物を植物園で見ることができました。
「キバナアツモリソウ」です。 漢字では「黄花敦盛草」と書きます。
もちろん、アツモリもあの平家の武将、「平敦盛」さんです。
本州中部以北~北海道の亜高山帯で暮らしていますが、ほとんど自生地は無くなってしまったようです。 北海道よりもっと北の千島やカムチャッカ半島にもさらにアラスカにもいるそうです。
このアツモリソウ属ですが、ラン科のアツモリソウ亜科というのがあって、この亜科には4つ属があるそうです。その中で1つだけが温帯域に分布していて、一部は高山帯や寒冷地にも分布域を持っていたようです。
この花の特長は何といっても、この花の袋状になっている唇弁です。
そしてこの唇弁が大きく開いていてウツボカズラみたいです。
葉っぱは2枚ありますが、対生ようについていますが、少しずれているので本当は互生だとか。 そして茎上に黄緑色の花を横向きにつけ、不思議な斑紋も入ります。
図鑑の説明では「花の上に覆いかぶさるように白い背萼片があり、広卵形で、内面は緑褐色ですし、外側の縁も褐色で、他の部分は白です。
そしてもうひとつ。
「ホテイアツモリソウ」です。 これは「布袋敦盛草」です。
このアツモリソウは北海道~本州中部以北の亜高山帯に暮らしています。図鑑では、長野の釜無、大鹿、経ヶ岳、霧ヶ峰、戸隠、安房。山梨の櫛形山、八ヶ岳、新潟や岩手となっていました。
今ではとても貴重な種とされ、1997年には「レブンアツモリソウ」とともに『特定第一種国内希少野生動植物』に指定されました。
花色はピンクから紅色、黒ずんだ暗濃紅色まで幅があるそうです。
おまけ
これは中国のアツモリソウかも。