もう明日から12月なのに・・まだ咲いていました。さすがに花数は少なくて、今シーズンの最後だと思います。

 そして花の咲いている下には・・白いモフモフがありました。

 

 「リクチメン」です。  別名「キヌワタ」、「ケプカワタ」

 

 

 まあ天下の「ワタ」ですから、栽培の歴史、種類・・・もう膨大な資料になっています。

 

 初心者はその玄関の前でご挨拶程度でいいです。

 

 

 アオイ科、ワタ属の多年草、亜低木です。

 ワタ属というのは草本と木本の中間的に植物だそうです。

 世界には40種類くらいあって、熱帯や亜熱帯で暮らす植物です。

 原種があるのか知りませんが、何千年も前から栽培され、品種改良されています。

 調べると、現在は大きく2つの系統に分かれるそうです。

 

 

 一つは「ペルーワタ」というそうで、中南米が故郷のワタとアフリカのワタを交雑させて作られたもの。

 もう一つは「アジアワタ」ていうもので、アラビア半島北部が中心、アフリカやインド、そして中国などから伝わってきたものだそうです。

 本当はすごく複雑で、ペルーワタといっても、今回見た「キヌワタ(リクチメン)」と高級な「カイトウメン」に分かれるし、「アジアワタ」も「シロバナワタ」と「キダチワタ」というのに大別されるそうです。

 

 

 この「リクチメン」はいろいろあるワタでも一番多く栽培されている代表取締役だそうです。

 葉っぱは葉柄が3~15cmくらいと長く、広卵形です。普通は掌状に3裂していますが、茎の下につく葉は5つに裂けるのが多いそうです。

 

 

 花はお馴染みのアオイ科ですから、花びらは5つ、雄しべと雌しべは協力して「蘂柱」となっています。

 

 

 果実は蒴果です。

 少し割れてきました。

 

 

 そして熟してくると3~5つくらいに裂けて、中から綿毛に包まれて種子が出て来ます。

 

 

 この綿毛、もちろん繊維として大活躍しますが、昔はこれを「詰め物」、「脱脂綿」にしたり、油脂から食用油にしたり、加工品として「石鹸」、「ロウソク」、油脂のカスは飼料や肥料にもなります。

 

 

 日本で栽培されてきたワタ(和綿)はその歴史は、中国のキダチワタという種を品種改良したもので、ナンキンワタの系統だそうです。

 その歴史は日本でも古く、延暦18年(799年)だそうです。1122年前です。

 三河地方、西尾市にインド(崑崙人)の型が漂着したそうで、そのインド人がワタの種子を持っていたのが最初とされています。本格的な栽培は江戸時代以降のようです。