山道で偶に会うのは「カメバヒキオコシ」です。

 今年は「カメバ(亀葉)」ではなくて、普通のでした。

 

 「ヒキオコシ」です。    漢字では「引起」、「引き起こし」

 

 

 シソ科、ヒキオコシ属の多年草です。

 別名が「エンメイソウ(延命草)」です。ありがたい名前。

 北海道の渡島、本州~九州で暮らしています。

 

 

 カメバヒキオコシの方が先に出会ったので、この不思議な名前ですから、名前はすぐに覚えました。でも漢字は「噛め場引き起こし」と・・・つまりこの草を噛めば・・です。でも本当は葉っぱの形が「亀」に似ているからでした。

 そして、登場するのが天下の「弘法大師」です。

 

 

 名前の謂れは「弘法大師が修験者が行き倒れしているところに出会い、その時にこの草を薬草して飲ませたら修験者が治った」という伝説からです。

 でも、本当は薬効がはっきりしているのは「カメバヒキオコシ」と「クロバナヒキオコシ」のようです。その薬効とは抗菌・抗潰瘍作用、ピロリ菌除去作用が認められているそうです。

 

 

 それにしても弘法大師さんはすごい・・日本中旅しているし・・。

 

 

 シソ科らしく、茎は角ばって下向きに毛があります。

 葉っぱは対生について、下の葉はやや丸みがある広卵形、上の葉は幅が狭くなっているそうです。縁には粗鋸歯があり、シワシワです。

 花は唇形花。

 

 

 

 

 

 花は薄青紫色で、小さい花です。

 上唇は4つに分かれ、ちょっと濃い目の斑点があり反り返ります。

 下唇は舟型に突き出るとなっています。

 雄しべは4本ですが、2本が長く、2本は短めです。

 でももっと複雑のようで、雌しべの長く、雄しべの短い長花柱花と、その逆で雌しべが短くて雄しべの長い「短花柱花」のタイプが正しいようです。 

 

 

 出来る果実は4分果で萼の中に実ります。