名前は難しいけど、花はもうお馴染みです。

 この名前の付く花は、今年は河原の荒地でツメクサに寄生していた「ヤセウツボ」があり、2つ目です。これから山では固有種にも会えるのが楽しみです。

 

 「ウツボグサ」です。  漢字で「靭草」です。

 

 

 シソ科、ウツボグサ属の多年草です。

 別名もそれなりに知られています「カコソウ(夏枯草)」です。

 北海道~九州、朝鮮半島や中国が故郷です。

 

 

 「靭」は弓矢の矢を収納するための携帯用具、武具です。この武具をウツボというそうです。でも漢字は空穂とも書くようです・・ちょっとわからない。

 また、夏枯草は字のごとく、夏になって枯れても花が残っているので付いた名前です。

 

 

 茎はシソ科らしく角ばった感じです。4つの稜があります。そしてたくさん上向きの毛がありました。

 葉っぱは対生について、形は卵形や卵状楕円形です。

 茎の上の葉は露目立ちませんが、下の葉には葉柄があります。下にも陽の光が届くようにしているのでしょう。

 そしてあちこちに毛が・・結構気になります。

 

 

 花はもちろんの唇形花です。

 この花、四方八方勝手に向いていると思ったら、ちゃんと30度ずつずれて、12個で1周しているのだそうです。・・・知らなかった・・けど、すごい。

 萼に長い毛があります。萼も複雑な形です。萼は花の後も残って大事な役目がありそうです。

 

 

 上唇は半円、兜形です。上唇の内側に雄しべ、雌しべが見えています。

 下唇は3つに分かれて中央の裂片が大聞くて、先はギザギサ(歯)があります。

 雄しべは4つ、内側に短めの2つがあり、外側の2つが長い雄しべです。雌しべは1つ。これが雄性先熟という仕組みで自家受粉を避ける工夫になっています。

 

 

 花色は濃い目から薄い紫色があります。

 出来る果実は分果です。

 

 

 高山には固有種の「タテヤマウツボグサ」が待っています。