最初に見た時の驚き・・って忘れられないものもあります。これはそのひとつ。
そして名前はよく忘れてしまいますが、姿形は忘れません・・・。
「ユキモチソウ」です。 漢字では「雪餅草」です。
サトイモ科、テンナンショウ属の多年草です。
別名が「ユキマチソウ(雪待草)」とか「カンキソウ(歓喜草)」というそうですが、カンキソウなんて呼んでいるのを聞いたことありません・・。
まぁ、ユニークな生態の多いサトイモ科ですから、いろいろ面白い話を教えてもらえます。
詳しいのは田中肇先生の観察会や講義ですけど・・
テンナンショウ属の仲間が「性転換」する植物とか、「雄性期の時にやって来た虫、コバエは逃げ出せる」けど「雌性期にやって来て花粉を付けてくれる虫は逃げる穴もなくなって、そこで亡くなる・・・」のです。
このマシュマロのようなもの・・・名前は「付属体」・・まったくつまらない名前です。
正体は・・よく分かりません。
虫たちを誘うもの、虫の好きな臭いを出す役目があるようですが、美味しそうと思って切っても餅のようになっているだけだそうです。
花は外からは見えませんけど、このマシュマロの下の方にあります。
葉っぱも面白いのが多いです。仲間のムサシアブミウラシマソウなどそれぞれユニークです。葉っぱは2つで小葉が3~5枚になって、大きな鳥足状と表現されます。小葉は先が尖りますし、斑も入ります。
初めは無性ですが、成長に従い雄性になり、偽茎の直径が16ミリ以上になると雌性になるという報告があります。また、一般的に栄養状態が良好だと雌性ななりますが、栄養状態が悪くなると雄性に戻ってしまうこともあるそうです。
こんなにユニークな植物で日本固有種です。
自生地が三重県、奈良県、四国の一部だそうです。みんな盗掘されて絶滅危惧種になっているようです。
普通は植物園などや管理されている所でしか見られないようです。