セリ科の花だとはその姿形で見当がつきます。

 この花、早春に隅っこで咲いてくれますが、なにせ小さくて毎年うまく撮れません・・

 今年も。

 

 「セントウソウ」です。  漢字では「仙洞草」と書きます。 でも名前の由来が不詳とされている不思議な花です。

 

 

 セリ科、セントウソウ属の多年草です。

 別名には「オウレンダマシ(黄蓮騙し)」というのがありました。

 ダマシ・・ですよ。 モドキじゃないのです。 ちょっと言いすぎじゃない?

 よっぽと酷い目にあった人が付けたのでしょうか。

 

 

 暮らしているのは北海道~九州で、なんと日本固有種です。

 葉っ根生して長い柄がある1~3回、3出羽状複葉です。この葉っはが薬草のセリバオウレンの葉に似ているので付いた名前でしょう。

 この葉の葉柄の基部は幅が広くなって鞘になっています。

 

 

 か細くて頼りない茎先に小さい花をいっぱい集めて「複散形花序」になっています。

 一つの花は小さい白い花で径は3mmくらい・・。

 それでも小さくても花は立派。ちゃんと小さい昆虫を相手にしているのでしょう。

 

 

 花びらは5つ、雄しべも5つ、雌しべは1つ。

 雄しべが長く突き出た感じで葯は白です。 雌しべの柱頭は2裂。

 でもこの花を観察するにはルーペが必携です。

 

 

 

 

 出来る果実は2つの分果がくっついたもので、花柱が残っているようです。