今が旬といってもいい?
初冬から結構長く咲いてくれています。
葉よし、花よし、名前よし、 花の少なくなる季節に貴重です。
「ツワブキ」です。
漢字では「石蕗」とか「艶蕗」と書きます。
キク科、ツワブキ属の常緑多年草です。
日本中で暮らしていると思ったら、寒い所は苦手のようです。
太平洋側は東北の南部くらいから南、日本海側は北陸の石川県くらいから西でだそうです。
寒くなって咲くけど、本当に寒い所は苦手のようです。
でも気のせいか、年々少しずつ、開花が早まっている感じもします。
まず、常緑であり、葉にツヤがあり、花の少なくなる初冬に「キリリ」と花を咲かせるので、
昔から「庭」には欠かせない花として大切にされていたようです。
なので、資料もいっぱいあります・・・・。
たまたまですが、まるでシダの花みたい・・・
下と一緒になっています。
葉っぱはシダの下になっています。
去年まとめた「メモ」からまた引用します。
①フキの名をもらっていますが、フキの葉は冬に枯れます。
②特徴ある葉の形で、1か所大きく切れ込んで、その中心に葉柄があります。
放射状に葉脈もハッキリしています。
③花はキク科らしく、舌状花と筒状花で、舌状花は雌しべだけの雌性花です。筒状花は両性
です。 でも両方とも実をつけることが出来るようです。
④アルカロイド系の毒を持っていますが、葉柄は食用になります。葉柄の皮をむいて、茹でて
水さらしして苦味を取ればオーケー。
⑤ツワブキは身を守るため有毒植物ですが、その毒は薬でもあります。
生薬の「蓮蓬草(レンホウソウ)」と言うそうです。
解毒とか排膿や皮膚病に効果があります。
総苞は筒形で、総苞片は1列です。
この筒状の総苞の中には筒状花がぎっしり入っています。
この舌状花と筒状花のつくりについても細かく研究されているので、それを見ればいいのですが、自分で見ないと・・信用していても納得できないので・・
舌状花は5枚の花びらが合着したらしいのですが・・タンポポ、ニガナのような先に裂けめが
明瞭でなくて、よく分かりませんでした。
ツボミから舌状花が少し出て来たものです。
舌状花を一つとってみると・・。
雌しべが1つあります。
筒状花です。
両性花で「雄性先熟」です。
この雌雄異熟というのは、同花受粉を避ける工夫、仕組みだというのでよく説明されますが、そもそも植物、被子植物の中では全体の4%ほどだとか・・なのでそんなに多くはないようです。
筒状花、周りから咲き出す様子がよく分りました。
筒状花を二つにカットしてみました。
筒状花の先が5つに裂けて反り返っています。
その中心は雌しべがあり、成熟すると柱頭が2裂します。
雌しべを囲むように5つの雄しべがあり、葯は癒合して筒状です。
キク科の花の多くに見られる「集葯雄しべ」です。
葯筒が5つに裂けて雌しべが出てきました。