数年前から近所の空き地に植えられたのが年々力強く成長し、今年もいっぱい咲きました。 去年は例年の半月以上も早く咲いたと驚き、今年は更に4日も早く咲き出しました。
その内、躑躅より早く咲くかも・・・
「カルミア」です。 漢字はありません。
別名が「アメリカ・シャクナゲ」、「セイヨウ・シャクナゲ」です。 でもみんながイメージするシャクナゲとはちょっと違います。 そして、もちろんシャクナゲとは無関係です。
そしたら一昨年、「コンペイトウの花」がいい・・という声がありました。
ツツジ科です、カルミア属の常緑低木です。
生まれ故郷は北米~キューバだそうです。
この名前は、この花を採取したスエーデンの学者さんの『ペール・カルム』さんにちなんでつけられたそうです。
元気だと2~3mくらいになります。普通植えられているのは1.5mくらいが多いですが・・
葉っぱは披針形で茎に対して螺旋状に付きます。
全草に毒がありますが、特に葉には「グラヤノトキシン」を含みます。この毒があるので、「羊殺し」などの名前もあるそうです。
最近、急に花がピンクのとか紫っぽいのが出ています。
園芸種の「オスボレッド」はツボミが濃紅色やピンク。 「フレックルス」は白地に紫がかったたくさんの斑点が入るもの。
※雄しべがまだ放射状に広がったままです。
※上の写真では6か所に雄しべがついています。4か所は外れています。
※下の写真では残っているのは3つです。
花の中央にある模様がとっても不思議です。なんかカタクリのような・・って思いました。
この属は全部で7種くらいしかないのですが、一般的なのは「ラティフォリア種」と言われるものです。他には「オスボ・レッド」というのがあり、ツボミが濃いピンクのものや、「フレックルス」というのが、白地に紫の斑点がはいるもの、花が白く小型種の「エルフ」などが紹介されています。
ツボミがコンペイトウのようなカタチで、咲く前から「カワイイ!」って言われています。
花は10~多いと50個くらいもつくのがあります。
花のつくりをじっくりと観察したいと思いました。
このツボミ、細かい腺毛がたくさん・・なので粘ります。
毎年、この10本ある雄しべが、放射状に広がって、葯の置き場があるのですが、これを楊枝で突くと、すごいスピードで跳ね上がり、そして1つある雌しべの周りに集まります。
この花冠の基部にある模様・・気になります。
いつもカタクリのWというか、Мというか・・と似ているのです。
逆さまになってもらいました。 10個の突起があります。これは雄しべがついているところでしょう。
雄しべが昆虫が来たと察知して、花びらから外れるとこんな形になってしまいます。
暫くすると・・・丸まってしまいました。
出来る果実は5つの丸い突起部のある蒴果です。