この花も有名ですが、図鑑では花の季節は5~11月となっています。でもウチの近くでは年に2~3回は咲きます・・。

 「キダチチョウセンアサガオ」です。

 

 

 漢字では「木立朝鮮朝顔」です。

 ナス科、キダチチョウセンアサガオ属の常緑低木です。

 3~4mくらいになります。

 

 

 生まれ故郷は南米で、ブラジルやボリビア、ペルーなどです。

 名前にチョウセンがあっても朝鮮とは無関係だそうで、外国からのものとかそんな意味らしい・・。

 別名が「エンジェルス・トランペット」、「オオバナチョウセンアサガオ」、「カシワバチョウセンアサガオ」、などとも呼ばれますが、いくつかの園芸種もみんな一緒に「エンゼル・トランペット」と呼ばれることが多いようです。 

 

 

 この仲間は何故かヨーロッパで人気のようで、園芸種も多く作られているようです。

 園芸種も1000種以上で、花色も白色、黄色、橙色、ピンクなど、そして一重から二重、三重に花びらを飾るものもあるようです。

 夜になると蛾を呼ぶために強い芳香を出します。

 

 

 また、ややっこしいのですが、「コダチチョウセンアサガオ」というのがあり、ペルーが故郷で、これも夜になるとつよい芳香を出すようです。・・この「コダチ」と「キダチ」の違いは・・

 長い花筒にある萼の形状のようです。

 キダチ・・は、萼が浅く4~5つに裂けるのですが、キダチ・・は萼が深く2~3裂するそうです。これは2つ並べてみないと‥分からないかも。

 

 

 葉っぱは互生について、こんな葉です。だいたい楕円形。

 

 

  図鑑には、キダチチョウセンアサガオには、「アメリカチョウセンアサガオ」の別名がある「ケチョウセンアサガオ」と「アカバナチョウセンアサガオ」と「シロバナチョウセンアサガオ」が多く栽培され、これらの交雑種からの「フロリダ・ピーチ」も人気たそうです。

 

 

 花は花びらとは言わないで、花冠の先が5つに裂けて、その先が1~2.5cmくらい尖ります。萼が筒状になって膨らんで、先に5歯があります。

 

 

 雄しべは5つ、雌しべは1つで、長く突き出てきます。 雌しべを雄しべが取り囲んでいるので、やっぱりナス科って感じです。

 

 

 この植物、夕方から匂いを出します、蛾を呼んでいるのですが、日本にはその待ち蛾はいるのでしょうか?・・でも、こんな初冬に咲いても蛾はいないでしょうね・・・。

 また、葉や果実にはアルカロイド系のスコポラミンなどの毒がありますから・・注意。

 果実はチョウセンアサガオらしく、蒴果です。卵形でトゲがいっぱいです。

 

 

 我が家の近く、3か所で咲いてました。 冬じゃないんだ・・。

 こちらは「チョウセンアサガオ」です。  漢字では「朝鮮朝顔」です。

 キダチもコダチも付きません。

 

 

 同じナス科ですがダチュラ(チョウセンアサガオ)属の多年草(日本では1年草扱い)や小低木です。

 この仲間も園芸種が多いので細かな違いは分かりません・・。

 

 

 花が上向きや横向きに咲くことと木立状になっていないこと・・です。

 江戸時代の1684年にやって来た、それも薬草として入ったとあります。

 あの華岡青洲の全身麻酔による「乳がん手術」に使われた薬草だそうです。

 

 

 この花、全草にスコポラミンやアトロピンというアルカロイド系の猛毒があるので注意が必要とありました。

 この葉っぱを乾燥させたものが生薬の「通仙散」の主成分になっているそうです。

 

 

 そしたら、おまけに、これにそっくりで全体に細かい毛が密生しているのがあって、それを「ケチョウセンアサガオ」というそうです。

 

 

 このチョウセンアサガオたちの果実も大きくてトゲトゲいっぱいのヤツで触るにも勇気が必要です。

 でも上のキダチチョウセンアサガオの果実にはトゲが無かった・・と思います。