この花も花壇には入れてもらえません・・けど、もともと鑑賞用ではないのですが、鑑賞用としてもいいくらいだと思います。人類が大昔から大変お世話になった植物なので、大切にしないといけません。
「ワタ」です。 漢字では「綿」です。
アオイ科、ワタ属の多年草、または1年草です。
もともとは熱帯~亜熱帯のアジアや中南米で暮らしていた植物です。とにかく、大昔から栽培されていた植物ですから、人の役にたってくれています。
紀元前5800年前のメキシコの遺跡から果実が発掘されたそうです。今から7800年も前からです・・
もちろん、果実から木綿をとったり、植物油を絞っていたのでしょうか。
油は綿実油になり、絞った残りは「綿実粕」として飼料になるそうで、みんな有効に使えるエライ子です。
日本には書物には799年の桓武天皇の頃に三河の国に漂着したインド人が伝えた・・ということが初めのようです。でも、この時にはうまく栽培できなかったようです。
本格的に栽培されるのは1592年~95年に中国から栽培技術とともに伝わってからのようです。
超長い栽培の歴史がありますから、いろいろな種類があるのは当然。でも花は鑑賞用ではないので、邪険にされているかも知れません。
主な栽培種は「アジア綿」「陸地綿」「海島綿(ペルー綿)」がありそうですが、さっぱり分かりません。
草丈は60~80cmくらいですが、
葉っぱは2~4つに深く切れ込みがあります。
花はアオイ科の花そのもの、オクラの花と見分けが出来ません。時期が違うくらいですが、
よく似た花のつくりは、フヨウ、ムクゲ、タチアオイ、ハイビスカスなどです。
花は5弁で、雄しべがたくさんありますが、癒合して筒状になっています。この真ん中に雌しべがある作りです。そして一日花です。
出来る果実は蒴果です。この果実には3~5室があって、1つの室には7~8つの種子があります。この種子の表皮に繊維毛が生えて、これが繊維になるそうです。