名前に秋がついちゃうんですから、本物です。

 でも、名のもともとは「ノゲシ(野芥子)」があり、これが春に咲くので、これに似たのが秋に咲いているので「アキ・・」がついたので、主役はノゲシのようですけど。

 

 「アキノノゲシ」です。 漢字では「秋の野芥子」です。

 キク科、アキノノゲシ属の1年草です。

 

 

 日本全国で暮らしていますし、朝鮮、中国、台湾、さらに東南アジアでも生きていけるし、場所も近所では河原の荒れ地でも大丈夫です。

 なんでもはるか大昔、稲作の伝来とともにやってきたらしいので、史前帰化植物となっています。

 河原では50~100cmくらいのカワイイ感じですが、今回見たのは2mちかい背高で、なんかぐちゃぐちゃな感じ、本人には失礼ですが、だらしない感じなんです。

 

 下のは河原で咲いたヤツです。

 

 葉っぱは根生葉をロゼット状に出します。 茎葉は互生について、茎の下に付く葉は10~30cmくらいの大きい葉もあり、逆向きの羽状に裂けています。そして不思議ですが、上に付く葉は殆ど全縁です。 さらに、葉に切れ込みのないものがあって、「ホソバアキノノゲシ」というそうです。

 そして、想像できませんけど、レタスの仲間です。

 

 

 花は淡い黄色、見たことありませんが稀に白花もあるそうです。

 総苞は1cmくらい、図鑑によると総苞片は覆瓦状に重なりあっています。

 花は舌状花だけで、中心にある筒状花はありません。舌状花の先っぽは小さく5つに裂けて(5歯)います。 雌しべの先がY字形になっています。その雌しべの基に雄しべが5つですが、集葯雄しべ(それぞれの葯がお互いに合着して筒状となって、雌しべの花柱を包みます)

 ついでですが、いつも教えていただいている柴田規夫先生の「植物なんでも事典」に、キク科は小花がすべて舌状花からなる「タンポポ亜科」と、全部が舌状花だけでなく、筒状花もあるのが「キク亜科」と分かれるそうです。そして、タンポポ亜科は葉や茎を切ると、白い乳液が出ます。

 

 

 出来る果実は痩果です。

 春先の若葉は塩茹でにして水晒しし、あえ物、おひたし、油炒めで美味しいそうです。

 

 

 名前にアキの付くのは「アキノウナギツカミ」「アキカラマツ」「アキギリ」「アキザキヤツシロラン」「アキチョウジ」「アキノエノコログサ」「アキノキリンソウ」「アキノタムラソウ」「アキノヤハズアサミ」「アキヒメシバ」などが図鑑にありました。