2019年、夏山散策で100の高山植物と逢ってみたい・・と思って、やっと80まで来ましたが、だいぶ難しくなってきました。 名前の分からないもの、写真がボケてしまったものもいくつかあったり、つぼみだったり、花が終わってしまったものだったり・・7~8月上旬という範囲では自分のレベルでは、こんなものかも知れません。
「シラネアザミ」です。 漢字では「白根薊」です。
キク科、トウヒレン属の多年草です。
本州中部以北~東北南部の太平洋側の亜高山帯~高山帯の日当りのよい草地で暮らします。基準標本は日光白根山です。
で、日本固有種です。
アザミって名前ですが、アザミ属ではありません。トウヒレン属です。トウヒレン属でアザミの名を付けられてしまったのは「ナガハキタアザミ」「オクキタアザミ」「ミヤマキタアザミ」とそしてこのシラネアザミだけのようです。
茎は40~70cmくらいで、翼があります。茎の上には短い毛が多くあり、茎の下の方につく葉は卵形~長楕円形で先が尖ります。
花は茎先に頭花で2~8個くらい付きます。
総苞は球状鐘形で褐色の細かい毛が密生しています。総苞片は5列、外片は卵形披針形で大きく、また反り返ります。
いわゆる筒状花で紫色を帯びます。筒状花の先は5裂して両性花です。
アザミ属との違いは、アザミは雌しべの柱頭が2裂しているが平行で直立しています。一方のトウヒレン属は左右に大きく開いています。
また、雄しべの花糸にはアザミ属は乳頭状の突起がありますが、トウヒレン属にはありません。もっとも大きいのは、一般的にはアザミ属の葉にはトゲありますが、トウヒレン属にはトゲがありません。
できる果実は痩果です。