この花が高山植物なんて・・ちょっと違うんじゃない・・って思っていました。でも、ちゃんと高山帯でしっかり咲いていました。少し、小さい感じでしたけど・・

 

 「クルマユリ」です。  漢字では「車百合」です。

 

 

 ユリ科、ユリ属の多年草です。

 北海道~本州中部以北の亜高山帯~高山帯、また、紀伊の大台ケ原山、四国の剣山にも暮らしているそうです。日本以外では千島列島、サハリン、カムチャッカ半島などでも。

 

 

 地下に鱗茎を持っています。直径2cmくらいの球形で、この鱗茎から茎を出して地上では30~80cmくらいです。

 葉っぱは茎の中ほどで5~20枚くらいで輪生します。葉柄もありません。形は線状の披針形です。また、茎の上の方に小さい葉を互生して付けます。この葉の付方を「車」に見立てたようです。

 

 花は茎の先に1~数個ついて、下向きに咲きます。

 花びらはこの色、濃い紅色の斑点があります。昆虫へのアピールでしょうか。この斑点のないクルマユリがあって「フナシクルマユリ」と言います。

 

 雄しべは6つで花びらより少し短い感じ、葯は赤褐色です。雌しべは1つです。

 ユリの花は、萼が花びらになった外花被片が3つ、本来の花びらの内花被片が3つです。

 

 できる果実は蒴果です。