白花のを「シロバナサワギキョウ」、ピンク色のを「モモバナサワギキョウ」。
園芸品種も作られていて、一般的に流通しているのは「宿根ロベリア」と呼ばれ、北米生まれ「ロベリア・カージナルス」を親に交配したものだそうです。
茎は直立して結構背が高くなります。この茎、中空のようです。
葉っぱはらせん状に互生してついて、カタチは披針形です。縁には細かい鋸歯があります。
花はちょっと変わった2唇形で、上唇は2つにわかれて左右に翼のように広がります。下唇は3つに分かれます。よく見ると花に細かい毛がたくさん生えています。
萼は鐘状で5つに裂けています。
キキョウ科の花の特徴の雌雄異熟で、この花も「雄性先熟」です。
資料からの受け売りですが・・
まずは雄しべ、5本あるのですが、葯と花糸がくっついて筒状になっています。筒状の葯の先に白い毛がたくさん束になっています。ハチが訪れてそれに触れると毛の根元にあるフタが開き、淡黄色の花粉が次々に出て花粉に付きます。虫が花から離れると毛のフタ状のものが元に戻り、花粉が無駄に出ないように抑制する仕組みがあるそうです。
これがくり返し、花粉が出終わると葯が裂けて、雄しべがはなれ、今度は雌性期になって、雌しべの花柱が出て、柱頭が2つに裂けて花粉を受けるようになります。
田中肇先生の「花と昆虫がつくる自然」の中で
『雄しべの筒の中にある花粉は、雌しべの先端でギュウギュウ押されているのだが、毛が出口の穴をふさいでいるため外に出られないでいる。ところがマルハナバチが訪ねて蜜を吸おうとすると、ハチの背中はその毛を押し曲げることになる。すると、雄しべの先の穴が開いて中から花粉が絞り出されてハチの背中ニツク。ハチが何回も訪れて花粉をすっかり押し出してしまった雌しべはやがて雄しべの先から頭を出し、訪れたマルハナバチの背中から花粉を受け取る』 と解説してくれています。
出来る果実は蒴果です。
で、全草に強いアルカロイド系の毒を持ちます。