12月8日の朝日、読売、毎日が
そろって生命の起源の記事を
載せました。

生命の起源:隕石衝突で 物材研と東北大、実験に成功

自分なりの判断のご紹介-生命の起源
隕石(いんせき)が海に衝突した

瞬間を実験で再現し、アミノ酸など
生命のもとになる生物有機分子を
作り出すことに物質・材料研究機構
の中沢弘基(ひろもと)名誉フェロー
と東北大の研究チームが成功した。

えー、いまどきなんて思い
ませんでした。?

 生命とは何ぞやはさて
おいて、今科学者の間で
もっともひろく受け入れられて
いるのが化学進化説と
いうものなんです。

 紀元前4世紀にアリストテレスが
提唱して以来、生命は無生物から
自然に発生するという自然発生説が
長らく信じられていましたが、
17世紀以降、イタリア人医師
フランチェスコ・レディやあの
パスツールなどの実験によって
当然否定されてしまいました。

 で、化学進化説というのは、
無機物から有機物がつくられ、
有機物の反応によって生命が
誕生したという説。

 それを裏付けたのが、1953年の
『ユーリー-ミラーの実験』。

 その実験は、原始地球の
大気組成と考えられていた
メタン、水素、アンモニアを
ガラスチューブに入れ、
熱した水蒸気とそれらの
ガスを混合させ、火花放電
を行い続けるというもの。
1週間後、ガラスチューブ
内の水中にアミノ酸が
生じていたんです。

ということで、化学進化説
勝利o(^-^)o

 まあ、かなり古い実験
ですね。これをみんな
信じてたんです。


ところが、ところが、実験の
前提となる、太古の
地球の大気は、アポロの
持ち帰った隕石の
調査から、メタンや
アンモニアでなく、
窒素や水であること
が判明してしまった
んですね。

 まずいじゃないですか。


 というわけで、今回の
研究が重要なんですね。

今回の実験では、隕石に
含まれる炭素、鉄、ニッケル、
初期地球の大気にあった
窒素、水をカプセルに
詰め秒速1キロで衝突させ
たんです。

 要は太古の地球の
海、窒素で覆われた
水に隕石が衝突して
いる場面の再現って
ことですね。
 
 東北大提供の
イメージ写真の
通りです。o(^-^)o

この実験の結果、アミノ酸、
カルボン酸、アミンの3種類の
生物有機分子が無事
できました。

 生命の起源には
宇宙飛来説とかいろ
いろありますけど、
これで、化学進化説、
それも隕石衝突という
仮説が有力となった
みたいですか。

 研究成果は8日の英科学誌
「ネイチャー・ジオサイエンス」
電子版に掲載されました。

 いつもながら、日常の
社会不安、それを助長する
政治、政府の酷さを
忘れてさせてくれますね。

 技術者、研究者の方々
ありがとうございます。m(_ _ )m





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