今週は週初の株式の歴史的激落=「真夏の大暴落」で、個人的にも投資仲間も大騒ぎでした❗️その合間を縫って、不動産賃貸管理会社へのお盆前の挨拶回り、映画の試写会/招待券での美術館巡りなども盛りだくさんの日々だったので、あっという間に過ぎた1週間でした。

 

まず8日木曜日は、出光美術館の「日本・東洋陶磁の精華」という出光美術館所蔵の逸品展示を観に行って来ました。出光美術館は数々の有名ミュージカルの舞台となってきた帝劇ビルの9階にありますが、この度お隣の国際ビルと一体化して建て替えるため、いよいよ今年末に一旦閉館になるんです。

 

このため、今年は創業者である出光佐三のコレクションを中心に、4期に分けてテーマごとに展示しているんです。この美術館は、戦前に出光佐三が満州や朝鮮で蒐集した陶磁器が非常に有名ですよね。

 

正直言って、ワタクシ、陶磁器についての知識は乏しいので、所蔵品の価値や評価はよく分かっていません。ただ、この美術館は、展示品の説明や時代背景について、素人でも興味を持てるように分かりやすく面白く解説してくれているのがとてもありがたいです。

 

あと、出口脇の休憩スペースで、皇居のお濠を眺めながら、ゆっくりと休憩出来るのもココのいいところ。これまでも帝劇ビルは皇居前のランドマーク的な存在でしたが、今度建て替える新しいビルがどんな建物になるのか、興味津々です。


そして、その前日の7日水曜日には、山種美術館で「東山魁夷と日本の夏」を観てきました。「緑潤う」という1976年の作品のみが撮影可でした。

 

なんといっても、本展の圧巻の目玉は、ポスターには上下2分割されて使われている、日本海の荒波を描いた幅9メートルの横長の大作「満ち来る潮」です。なんでも、皇居新宮殿にある東山魁夷の障壁画「朝明けの潮」を見た山種美術館初代館長山崎種二氏による「一般人にも見せたいので、ぜひ同趣旨の作品製作を」という依頼に応じて、描かれたものなんだとか。

 

皇居新宮殿の日本海の絵はスタティックな画調らしいのですが、こちらは東山魁夷の特徴色である群青と緑青によって描かれた海に、金箔を用いた岩に白い波🌊が大きく飛沫をあげているとてもダイナミックな絵でした。会場には、岩や海のスケッチや下絵も展示されていたので、制作背景やプロセスもよく分かります。

 

これらの招待券は、妻が新聞販売店からGETしたものなんですが、我が家で取っているのは日経新聞朝刊のみで月4,800円。これで2つの美術展の招待券を2枚ずつ貰ったので、実質的に今月の新聞代はタダ❗️という感じになりました。早朝に宅配までしてもらって申し訳ないです💦 新聞業界は青息吐息のはずなんですが、まだ販売促進用のチケットはそれなりに配っている一方で、購読者に美術展の希望者は少ないみたいです。(プロ野球ナイターの方は超激戦で毎回抽選ということでした)

 

そして水曜日は山種美術館の展示を観た後に、デンマーク映画「ぼくの家族と祖国戦争」の試写会を観に、渋谷円山町の映画美学校地下試写室に行って来ました。70名ほどの小ホールで、前の人の頭も気にならない階段教室状のホールです。

16日公開なので、細かいネタバレはやめておきますが、超簡単に要約すると、ドイツ🇩🇪の敗戦が確実になった1945年4月に(この頃、デンマーク🇩🇰はドイツ占領下でした)ドイツ難民の受入を強制されたデンマーク市民大学の学長一家が、目の前の敵国難民の命を救うべきか、ナチスドイツによる過酷な支配下で酷い目に遭わされた同胞にしたがって見殺しにしていくのか、という葛藤をしながら過ごす日々を描いたものでした。

 

所謂“ナチスもの”の映画は山ほどあり、大別すると「事実に沿ったドキュメンタリー的なもの」と「実話をベースにしながらも監督や脚本家が資料や想像力を駆使して作った物語的なもの」がありますが、この作品は後者です。

 

また、敵国民との感動物語というと、ナチスにも人間性を失っていない軍人もいたんだというようなストーリーはこれまでにも結構ありましたが(例えば「戦場のピアニスト」)、本作品は当時ドイツの被占領国であったデンマーク🇩🇰の市民の目線で複雑な心情がリアルに描かれている面がワタクシには目新しかったです。

 

戦時下の異常な状況下で人間性を保つことの是非や困難さについては、ウクライナやガザ問題で分かる通り、現代でも解決出来ない永遠のテーマ。80年経って、第二次世界大戦については資料や想像力で描かざるを得ないからこそ、逆にいろいろな示唆や主張を冷静に織り込めるという部分があるのかもしれませんね。

 

 

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さて、ワタクシ、株式投資では、毎週末の日経平均株価と保有資産残高(「MRF+現物株式残高±信用建玉評価損益」)について、いつも翌日土曜日に夫々前週末と前年末対比の増減率をチェックしています。

 

8月9日 日経平均株価:前週末比▲ 2.5%・前年末比+ 4.7%

               グロース250:前週末比▲ 2.5%・前年末比▲20.5%...旧マザーズ指数です。

            保有資産残高:前週末比▲ 3.5%・前年末比▲12.9%


今週末の日経平均株価は、前週末比だけでは▲884円安の35,025円と、それほど大きな変化ではありませんでしたが、週明けの月曜日は▲4,451円安という過去最大の下落で翌日火曜日は過去最大の上昇という株式市場での歴史に残る週となりました。ワタクシも保有株はまだ含み益ですが、今年1-3月の譲渡利益はすべて吹っ飛びましたよ💦

 

一言で言うと、ストップ安やサーキットブレーカーが出まくった「真夏の大暴落」でした。

 

為替も、ドル円は一時141円台に。

 

さて、今回の「真夏の大暴落」ですが、すでにマスコミやSNSでもとりあえずの総括が山ほど溢れていますね。ただ、個人的意見ですが、今回日銀の利上げや植田総裁タカ派会見は一つの要因ではあったものの、基本的には米国景気見通しの問題だと思っています。

 

要は、描いていた米国経済の景気減速ソフトランディングシナリオが、ちょっと待ってよ、景気減速じゃなくて一気に景気後退(リセッション)じゃないの❓って見られて、米国もすぐに利下げしないと大変なことになる→日米金利差が大きく縮小する期待→一気に円高、でスタート。

 

そして、週初の日本株は米国リセッション売りに加えて、個人信用追証のロスカット、円高による業績下方修正懸念からの売りも加わって、オーバーシュート。さすがに一気に谷底まで行き着いた反動で買い戻し発生、という進み方でしょうか。

 

今回日銀の利上げはないかなとは思っていたんですが、多分官邸や自民党からの円安是正圧力からやらざるを得なかったんでしょう。ただあまりの大暴落に、今度も政治圧力から詫びを入れさせられたような内田副総裁の函館発言。

 

今回の一連の日銀のドタバタによって、市場や国民からの信認や信頼を失ってしまい、これからの金融政策実行に大きく影響してきそうな感じがします。今後の利上げはハードルが非常に高くなりました。

 

いずれにせよ、米国経済の状況や景気懸念解消策などがよく見えないだけに、2番底がありそうです。ワタクシもいよいよこれからは防衛戦に入ります。