私の履歴書 part3 | CEOコラム

私の履歴書 part3

なぜ5年前赤字になったかずっと考えている。2度とあんな思いは経験したくないからだ

①PLしか見ない、見れない経営だった。自己資本蓄積は節税対策をやりきったあとの残りであり、さほど重要視しなかった。

②業績が右肩上がりのとき、こんな事態を予想し手を打ってこなかった。

③顧客価値に本当の意味でフォーカス出来ず,今あるスキルや強みのみで戦っていた。3年かけて強みを創るんだという強い意志がそこにはなかった。

④ビジョンを見失っていた。ビジョンは売上、経常利益ばかりで社員にこんな未来があるというメッセージはなかった。

⑤社長が現状に胡坐をかいていた。


それぞれ少し解説したい。①会社とは社会からの信用で成り立っている。信用とは*創業からの時間*顧客のレベル*経営者の人品骨柄*会社の社員への待遇*取引先からの評価などお金以外の要素も多い。しかしながら会ったことのない第三者が判断するのは、継続して利益を出し続け、内部留保に努める姿勢が経営者にあるか否かである。強いBSは外部資源を巻き込み経営を有利に出来ることを初めて知った。

②人間いい時はつい調子に乗り無駄使いが多くなる。決算対策は一見節税に都合よく見えるが、実は無駄の塊であることが多かった。儲けた時こそ、次の展開のための投資を積極的にすべきである。しかしながら経営者に長期ビジョンがない場合は、目先の投資話につい乗ってしまいがちなので、注意が必要である。BSをよくしても使い道が明確でないのは経営者としてやりたいことを見つめなおす好機でもある。

③目先の利益と未来の利益は常に相反する。今の実績を真剣に上げようとすればするほど利益は出ても会社の未来は損なわれる。これを解決するには2つ方法がある。一つは会社が腹をくくって評価を変えてしまう事だ。もう一つは健全な赤字部門を本体から切り離し管理していくことだ。2つとも簡単ではないが成長し続けるには計画的にやるしかない。それそのものが経営計画であり、事業計画なのだ。

④利益目標には理由が必要である。なぜ10億の経常利益が必要なのか、経営者がよどみなく云えることが最も大切である。自分や社員の給料を上げたいだけでは顧客も社会も許しはしないだろう。10億をこんな社会づくりに役立てたい。アジアと日本の架け橋になる人材育成の為アジアに起業家育成スクールを開講したい。など社会の為になる、しかも自分もワクワク社員もワクワク顧客もワクワクという絵がどうしても必要である。


⑤私は学生時代60歳までの収入計画をつくった。50歳で年収1億だったから今はそれに遠く及ばない。35歳の時創ったスリーハンドレッドも結果として実現していない。何故か?それは自分の快楽が目的で誰かのために何かをするという発想がなかったからだと思う。だから半分もいかないのに体がいつしか現状に満足してしまう。そしてチャレンジしなくなる。井の中の蛙であることすら分からなくなっていた。本当は人のためにいやなことでも進んでやる性格だったのに、そんな自分はどこに行ってしまったのだろう。今はっきり云えることがある。人生はチャレンジし続けることのみに意味があり、その結果は2の次にすぎない。なぜなら計画を達成したらやることがなくなり、あとは座して死ぬしかなくなってしまうからだ。


いろいろあったが、私も本体の赤字から5年経ち、やっと変わり始めてきた。長年の夢であったアジア進出を果たし、今年度はアジアも黒字になると手ごたえを掴んでいる。これからも自分がワクワクすることが、周りをそして社会を元気にすることと信じて新しい事業にチャレンジし続けたい。