マージナルマン | CEOコラム

マージナルマン

がけっぷちに身を置いたことがある人と私とでは執念が違う。成功するまで決してあきらめない。たぶんどれだけ成功しても努力に終わりがないことをこの人は知っている。SK氏・・・・36歳、20年近く前、台湾から日本に留学生として移住しタピオカで国内シェア―70%を掴んだ青年実業家である。

異文化のなか言葉すら流暢にしゃべれない。事情があって台湾に戻ることもできない。孤立、孤独を極限まで味わった青年がアルバイト先でタピオカの日本市場での可能性を知る。
原材料であるキャッサバの粉を輸入し日本で加工する業者は当時皆無であった事に目をつけた。台湾からは製造機械を安く輸入し、日本の消費者に合う大きさ、硬さに仕上げる。

極めてニッチなこの市場には大手は参入しない。輸入価格では5億にも満たない市場だからだ。普通の人ならここまでで一応の成功だから、顧客でもある小売りには直接参入しないがSK氏は違った。台湾から見た日本のほうが的確に日本文化をマーケティングできるのだ。もちろん彼にビジネスセンスがあったことが小売り店成功の要因ではあるが、マージナルマンであることが彼の最大の成功要因であると見た。

マージナルマンとは「どこの社会にも属さずその境界にいて様々な価値観を俯瞰出来る人」である。私なりの解釈ではあるがSK氏とはそのように凡人である私とは違い視点が高いのだ。視点の高さと成功への執念が現場の改善とビジネス変革の両立を可能にした。

先週埼玉で30くらいの女性とお茶したとき、何気にタピオカドリンク専門店「パールレディー」の話をしたらよく知っていて、好きだからたまに飲むそうである。今彼が一番恐れているのは売れすぎて一時的な流行に終わることだろう。タピオカ文化を日本に根付かせるにはどうしたらよいのか?
SK氏の慧眼は日本市場を今日も俯瞰する。