貢献 | CEOコラム

貢献

東日本大震災が起きて以降、「人のために働きたい」「人の役に立ちたい」という、いわゆる『社会貢献』熱が、若い世代を中心に高まっているという。

 今年4月に入社した新入社員を対象に、日本経済新聞社とNTTレゾナントが意識調査を実施した。その結果を見ると、「東日本大震災に伴い、会社勤めを通じて社会に貢献したいと感じるようになった」という回答が57.2%に上り、「会社の先行きに不安を感じるようになった」という回答(36.3%)を大きく上回った。 
 昨年くらいから若い世代の社会貢献熱は高まっていると、さまざまなメディアが伝えていたが、震災を機に一段と強くなっている傾向が認められたのだ。「誰かのため」という感情と無縁だった私であっても社会人で過ごすうちに「ありがとう」と誰かから感謝されたり、「人のためになった」と感じたりする瞬間に巡り合う。すると、「誰かのために働くのって悪くない」と思い、時には「社会の役に立つ」ことがモチベーションになることに気づかされる。

 いわゆる「やりがい」といった方がいいかもしれない。社会に何かしら役に立った時に得られる満足感って、とてつもなく心地いいのだ。同時に「人のために」なることの難しさも幾度となく経験する。自分では「良かれ」と思ってやったのに全く感謝されなかったり、思い描いたような結果が得られなかったり、時には逆に相手を傷つけてしまうこともある。

会社ではそのようなことは頻繁におきる。相手の将来を考え厳しくして誤解されるのはまだしも働きやすい環境や様々な社員に対する援助が裏目に出た時はつらい。しかし後になって自分の立場で考えてみれば自己顕示や自己保身の為にそうした行動をとった分かる場合が多い。目をかけた人間ほど成長しなかったり、辞めていったりしたのはそのせいかもしれない。

やはり人間は相手や社会からみた自分を常に意識しなければ人の役に立てないと思った。貢献は自分を捨ててはじめて輝くのかもしれない。