落合監督の千里眼 | CEOコラム

落合監督の千里眼

中日がセリーグを制した。戦力からみれば誰が見ても巨人、阪神の方が上であることは開幕前予想で中日を優勝と予想した解説者がほとんどいなかったことを知ればわかる。川上、福留など主力選手がいなくなりどうなるのか中日と思っていたら一度もBクラスになることなく、今年は優勝だ。落合が来てから確かに中日は変わった、そして強くなった。なぜなんだろう。8月の敗戦後のコメントに隠されている。以下スポーツナビより引用。
「打線に波ってあるの? 波は海と川と湖にしかないでしょう」8月29日、度重なるバント失敗で負けた横浜戦後のコメント。「バント失敗? そんなことは問題じゃない。みんなは知らなくていいの」「知らなくていい」とはすごい。江川卓の解説などにも見られるが、道を極めた達人たちの発言は、我ら一般の野球好きには高尚すぎてちんぷんかんぷんか負け惜しみにしか聞こえない。個人的にはプロ野球の神秘性を高め、その深淵なる奥義を読み解くための暗号みたいで大好きなのだが、ドラゴンズファンにすればたまったものじゃない。最近では落合バッシングも頻繁に起こっていると聞く。しかし、このような落合発言に対しテリー伊藤氏はその著書『なぜ日本人は落合博満が嫌いか?』の中で、このように解説している。「落合監督の『強がりに聞こえる言葉』の奥には、常に根拠がある。ただ、あまりにも先見の明がありすぎるから、彼以外のすべての人たちには強がりにしか聞こえない」9月1日の広島戦後は、快勝したにもかかわらず「緊迫感がない。優勝争いをしているチームがする試合じゃねぇ!」と一喝すれば、その日から6連勝。9月7日、0-1で阪神に敗れた試合後に打線に対して「144試合、寝っぱなしか」と吐き捨てれば、翌日には10得点の大勝。前日に凡ミスを犯し、マウンドで自ら叱責した荒木も翌日から2試合連続猛打賞。昨日の横浜戦まで打率.428と好成績を残している。この結果を見ていると、これらの単なる偏屈親父の嘆きにしか聞こえない言葉にも、表面上からは見えない選手を発奮させる何かがあるんじゃないだろうかと勘繰ってしまう。また「逃がさないよ。逃がして何になる?いいじゃん、ボロボロになれば」5月5日のこどもの日の試合後、タイガースさんにスカポコに打たれて、3連敗となったチェン投手に関してのコメント。この厳しい叱咤を受けたチェン投手、暫くしてからはしっかり立ち直り、ペナントレース終わってみれば、今季の成績は13勝10敗、防御率セリーグ2位。
落合に合わない選手も数多いと聞くが、その手腕は人の気持ちを読むセンスとペナントレース全体を見て采配を振るうに集約される。場当たり的な経営は良い結果を生まないことを教えられている。



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