父の死に臨んで | CEOコラム

父の死に臨んで

 がんが発覚して4ヵ月、あまりに早い父の死だった。一番の心残りは健康を気遣えなかったことだ。

8年前まで会社の検診を受けていたが、その後昨年8月までゆっくり話すことすらなかった。

わたしと父の関係は親子の関係というより、男としての優劣をかけた戦いだった。継承時、父が会社に貸し付けた金と家賃給与など5年で3億返済することを約束させられたのだ。マイナスから始まった広告会社としての新しい三扇堂は苦しみながらもホンダのおかげで、約束どおり父に返済できた。その後のわが社は規模が毎年拡大し実質1億以上の利益を出せる会社へと発展をとげ、10年間毎年海外への社員旅行、期末賞与がつづいた。


考えてみればこれもすべては父が遺した会社への負荷があったからこそであった。父は私を鍛えるために、そして会社が存続発展するために故意にそうしたのだ。

父が私たちに遺したメッセージとは「会社存続発展の為に、社会から必要とされる会社になれ!」 「社会に貢献できる会社になれ!」 そして「人から感謝される人間になれ!」

そんな言葉、叫びが聞こえてくる。


そしてもう一つのメッセージ、「自分を知るすべての人に幸せになって欲しい」というものだった。「本当はみんなともっと仲良く、仲良くしたかった。失礼な言葉を発したかもしれないがけっして本意ではない。皆さんとの出会いに心から感謝すると共に、私のように手遅れになる前に一年に一度は40超えたらガン検診を受けて欲しい」

健康は幸せの源である。人の役に立ちたくても健康でなければ何も出来ない。そんな父が遺した2つのメッセージを胸に私は生きたい。