column325 こんな経営者になりたい Part1 | CEOコラム

column325 こんな経営者になりたい Part1

時にはヒトラー、時には仏。
こんな言葉がそのままあてはまるすばらしい社長をある記事で読んだ。
その人の名は中野琢雄─現イハラサイエンス社長。
いろいろな経営者と会ったり本で読んだりしたが、この人は間違いなく本物だ。
特別ユニークでもないし、特別カリスマ性があるようでもない。

彼のすばらしさは
(1)ビジョンと戦略の明快さ
(2)凡事徹底
(3)不退転の決断と実行
にあるとみた。

まずは社長就任から今日に至るまでの経緯を説明したい。
1999年、イハラサイエンスの売上は79億から49億へ激減。
4億の赤字。累損は30億円。毎月3000万の赤字タレ流し。
銀行からの新規融資は受けられない状況。

そんな中
Step1:短期間で赤字を止め (2000年)
Step2:利益の出る体質にし (2002年)
Step3:売上の拡大 (2004年)
Step4:高収益企業への変身 (2006年)

こんな流れで売上を2.6倍(137億)、経常利益率23%に達する会社にして、社員の年間賞与を10ヶ月にしたのだ。


何をしたのか
Step1 コストをギリギリまでつめ、赤字を止める
 a)新聞・雑誌の講読をやめ、文具も一旦本社に集め再配分
 b)購入量が少ないのに複数社から買っていた材料を1社にまとめる
 c)量があるのに1社から買っていたものを複数競買して値下げを要請
 d)物流センターを廃止し外注化
 c)役員・従業員の給与20%カット

Step2 集中と選択で利益体質へ
 主力商品は伸びがないので、伸び始めていた分野の商品に集中営業
 主力商品は一切営業しない

Step3 意識改革により売上を拡大する
 a)工場も含め、自分が今いくら稼いでいるのか計画通りなのか目で見られる生産管理表を作成
 b)目標未達の際の原因・対策記入の徹底

Step4 高収益企業へ
 a)モノだけ売るのでなく、システムを売る
 b)利益率が30%以下は受注しない
 c)業績連動の給与制度



すべては誰もが一度はやろうとしたことのある施策ばかりである。
しかし、それを粘り強く徹底することにより倒産同然の会社をエクセレントカンパニーにしたのである。
1つの施策を長続きさせられない自分の鏡としたい。


イハラサイエンスが社員に配布しているしおりがこの改革の根底にある考え方だ。

●「現状をベースに少しでもよくしよう」という考え方は労を多くして成果なし。
●今までのやり方(習慣)をベースにしているから「ガンバリズム」しか生まれてこない。
●「ありたい姿をベースに考える」=できる方法を考える=今までのやり方を捨てる=実現する
●我々は常にありたい姿からすべてを考え、変革を実現してゆく。



いつも私の言っていることだが何かが違う。
それは粘りであり、信念であると感じた。