column225 我々は新しい世界を創る
どの世界にも人々の理想・夢・ビジョンが存在する。そしてどの世界にも数多くの矛盾は存在する。
私が今から20年前、広告業界に入ったとき、この業界は新しいことを実行しているようで、何て前近代的なんだろうと思った。
公正な競争よりコネクションがモノをいう世界なのだ。
理由1
テレビ・ラジオは既得権、すなわち電波法で守られ政府の認可でビジネスをしている。したがって参入のための障壁は極めて高い。
それは代理店にとって、仕入先にもかかわらず枠取りのお願いをしなければならない特異な存在なのだ。特に景気が良い時は枠が限られているので取り合いになる。
癒着も含め、力のある代理店は枠をあらかじめ買い切るから小さな代理店がどんなに頑張ってもNo1になることはありえない。
理由2
大企業の会社総数の3%に満たないが、その3%が広告の90%以上を占める。媒体は押さえられているからSPしか攻められない。SPもマスと連動せざるを得ないから残る仕事は限られる。
理由3
コネで入社する人が多い。多少仕事ができるより客や媒体に恩を売ることのほうが重要であるという考え方、つまり人質である。公正な競争であるとは言いがたい。
理由4
アイデアよりもアイデアのある人に依頼できる状況の方が重要と考える。
発想よりコネクションが重要とも言える。
理由5
上下関係は昔の丁稚奉公のイメージ。出来る部下はナマイキだからつぶそうという空気を感じた。
しかし、インターネットの登場によりこのような状況は少しづつではあるが変わりつつある。
ビジネスアイデアはWeb上では公平だ。ネット広告が伸び、四媒体が地盤沈下していく中、D社・H社がネット新興企業のサイバーエージェント
、インデックス
等に提携や出資をお願いしているのだ。インデックスにいたっては昨年、全放送局から出資を受けこの4月から始まる「ワンセグ
」放送をほぼ独占供給する。
主導権がどちらにあるのかわからない状況になっている。
アメリカに目を転じて見れば、1998年にシリコンバレーで創業したネットベンチャーのGoogle
はもっと凄い。Googleの理念は「増殖する地球上の膨大な情報を全て整理し尽くす」である。
この会社は単なるポータルサイト
ではない。検索エンジンを手始めに「知の世界秩序」を再編成しようとしているのだ。
具体的に何を変えようとしているのか?一言で言えばコネの世界を「真の自由競争」の世界に再構築しようとしているのだ。
Googleのテクノロジーがその時々の「旬なプロフェッショナル」をネット上から常時選び出して、彼らの知的社会貢献を自動算定し、広告費などを原資に応分な報酬を自動分配しようとしているのだ。
インターネットの真の意味は「不特定多数無限大の人々とのつながりを持つためのコストを限りなくゼロにする」ことと言える。すなわちコネの抹殺である。
いよいよアイデア・知識・経験をベースにした「知の整理」で我々も勝負できる時期が到来したのだ。
広告業界はクローズドな世界にならざるを得ない事情があった。
ライバルに対する機密保持である。
だからと言ってアイデアや成功事例を整理しなくていいわけではない。汎用化してそのアイデアや事例のエッセンスを抽出すれば問題はない。
結局人はほとんど過去の経験から発想するわけで、引き出しは整理されていたほうがよい。また、引き出しは独り占めしないで会社で共有化した方がよい。そこから新しいアイデアや成功事例が生れるのだ。
これが私が5年前に考えたリキッドプラン構想である。
リキッドプランは「アイデア・成功事例の見える化」ということも出来る。
| ┌ 営業プロセス │ デザインプロセス └ 制作プロセス |
全て業界では先輩の背中を見て、見よう見まねで 覚えてきた。なぜならマニュアルや手順書は存在しないから教えてもらうほか、仕事を覚える術はなかったのだ。
ホンダでさえ工場では「見える化」は進んでいるが営業の世界では引継ぎすらあまりしない。
ホンダの販促成功事例は断片的にはあるが、全国を時系列に網羅したものは存在しない。
我社は今、5月オープンに向け「万来.biz」を準備している。
これは「SPツールの見える化」であり、Web上に存在しあらゆる人の目にさらされることによりこれから進化してゆくだろう。
我々が目指す世界は「SPとネットの融合」である
私たち社員一人一人が仕事の見える化を実行し、アイデアを呼ぶマイワールドを創ろうではありませんか!