三代目❤夢小説 『NAOTO編155』 | マヤブログ(妄想ストーリー)

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現在は三代目ファンフィクション専用垢です。
ちょいと前にブログ、オリジナル漫画、なんちゃってキャラ弁etcを公開してました。時々「はじこい妄想ストーリー」や「BTS妄想ストーリー」も気まぐれに書いてます。

「いや、こんな言い方をしたら誤解を招くし、
話がややこしくなるな」



「正確に言えば、まりあが欲しかったのは、
"隆臣くんのような子供"だったんだ」



「子供⁉️」



「そうだよ」



「NAOTOさんの血を受け継いで、
尚且つ隆臣くんのように誰からも愛される子供」



「男の気持ちを一生自分に繋ぎとめておくことは困難だけど…」



「子供にとって母親は一生変わらない
唯一無二の存在だ」



「愛した男が自分のもとを去ることがあっても」



「親子の縁は簡単には切れないだろ?」



「歪んだ考えかもしれないが」



「気が遠くなるような長い日々に積み重ねてきた、
NAOTOさんに対する切ない想いを、
成就させる最良の方法はそれしかないと、
彼女は悟ったんだ」



ガタン‼️



大きな音を立てて、直人が立ち上がった。



碧と直己が同時に見上げた。



「子供が…できたのか?」



「…かもしれない…いいや、そうに違いないって、
まりあから連絡が入った」



「もう目的は果たしたから、
俺に迎えに来て欲しいってね」



「彼女を保護して俺の故郷に連れ帰り、
生まれてくる子供も一緒に
面倒を見るつもりでいたのに」



「結局は俺も利用されたに過ぎなかった」



「元カレを伴ってあなたの元を離れることで、
後を追っても無駄になるって
印象付ける為の手段だったんだ」



「もういい。よくわかった」



「直人、どうするつもりだ?」



「今、見当がついた」



「彼女の行き先か?」



「どんなことをしても見つけ出してみせる」



「NAOTOさん…」



「計画の全てを聞かなくていいんですか?」



「彼女は俺を愛してくれて、
俺も彼女を愛した」



「それが全てだから」



「そこに至る過程に、興味はないよ」



「あなたって人は…」



「職を失ってまでして、
まりあの夢に付き合ってくれた君には感謝するよ」



「……俺たちを訴えないんですか?」



「なんやかんや言っても、
俺のこと気遣ってくれたんだろ?」



「俺が?憎い恋敵にそんなわけ…」



「君よりちょっとは長く生きてる分だけ、
わかるんだよ」



「直己、わりぃ。あとは頼んだ」



「どこに行くつもりだ?」



「俺との愛の結晶を授かったんだとしたら、
彼女の向かう場所はあそこしかない」



上着を手にして踏み出し碧の真横に立った。



「お母さん、病気なんだろ?
大事にしてあげろよ」



直人は碧の左肩をポンっと軽く叩き、
走ってカフェから出ていった。



つづく