「あ、そうだ‼️臣さん、先程母星の医療スタッフから連絡がありました」
「何て言ってた?」
「近々時空を超えて、地球に戻ってくるそうです」
「…ってことは」
「はい‼️理愛さん、もう心配ないって言ってました」
「そっか‼️良かった…」
「そうだ、がんちゃんにLINEしてやんないと」
「岩田さんには真っ先に報告したそうです」
「そっか」
「ずっと音沙汰無しだったんですよね?
臣さん顔には出さないけど、ずっと気に病んでたんじゃ…」
「元はと言えば、俺が発端であんな事になったからな」
「でも、乃愛が凹んでて、俺まで元気なかったら隆二が余計に悲しむだろ?」
「そこまで考えて、いつも通りにされてたんですね」
「誰のせいでこんな事になってんのか、わかってる?…って、隆二にやんわりと責められてたけどな」
「そうでしたか」
「そういや、医療スタッフからの連絡って、なんか特殊な方法であったの?」
「いえ、僕のスマホに着信がありました」
「臣さんと隆二さんがお仕事中だったら申し訳ないって、スタッフも気を利かせたようです」
「すげぇな!宇宙にもアンテナ立ってんのか?」
「特殊な回線があるんです」
「へぇ~、俺はまたてっきり…」
臣は子供の頃に見たSF映画のワンシーンを思い浮かべたが、言いかけてやめた。
「まぁ、いいか…手ぇ洗ってくる」
臣がバスルームに消えたと同時に、玄関のドアが静かに開いた。
「あ、隆二さん、おかえりなさい」
つづく