「たっくん、なに?急に…俺、なんか怒られてる💦」
「乃愛と結婚したら、たぁくんオコよ😡パーパ」
「…」
「ええー‼️るーたんと結婚?しゅてきね😳💦」
隆臣と乃愛の様子を見て、臣がしかめっ面になった。
「何だって!?聞き捨てならねぇな」
「待って待って💦何の話だかさっぱり…」
困惑して大きめに両手を振る隆二の後ろから、陽翔の父が申し訳なさそうに言った。
「あの~、お取り込み中ですが、そろそろ出発しないと」
「あ、そうですね‼️お騒がせしてすみません💦」
隆二がそう言うと、臣の表情も和らいだ。
「もう、お別れの時間か」
「とーしゃん、離してぇ‼️」
「お?おう…」
臣の手を離れると隆臣は陽翔の側に行き、手を繋いだ。
「ひーしゃん…」
「たぁくん…」
子猫も急にミューミューと小さく鳴き始め、
隆二の手の中から軽く爪を立ててよじ登り、
ごそごそとシャツの中に潜り込んだ。
「ニャーにゃもるーたんとお別れしたくないのね」
乃愛は隆二のシャツの上から、丸くなった子猫を撫でた。
もう片方の手で隆二の空いてる手を取って自分の頬に当てた。
「乃愛、わかるよ、ニャーにゃ…」
ピキ…
臣から小さな音が聞こえた。
「うぐぐ…メス猫ニャーにゃに、乃愛…」
「臣、大人げない」
ピキキ…
「眉間に筋、立てんな」
隆二に一刀両断され、臣は唇を尖らせた。
残された臣と陽翔の父はお互いに見つめ合い、苦笑いした。
「なんだか切ないですね」
「俺は別の意味で切ないです」
臣は面白くなさげにポツンと呟いた。
つづく