「隆二!ヤベーぞ‼︎時間がない」
「え?やば…臣!たっくんの着替えよろしくね!」
「ああ」
「俺も着替えて水筒を…」
ピンポーン♫
「あーっ‼︎マネージャーもう来たみたい…」
「急げ!」
隆臣は臣に着替えさせてもらいながら、小さく呟いた。
「おとーしゃん、イチゴは?」
「ん?帰ってからな」
「はぁーい♫」
隆二はバタバタと玄関へ行き、マネージャーを中に入れた。
「ごめんね!すぐだからちょっと待ってて」
「はい」
マネージャーが隆臣の目の前にやってきた。
「隆臣くん、おはようございます」
「やんっ😡」
「たっくん!マネージャーさんにご挨拶は?」
「やーら😡」
「お前も無理強いすんなって」
「……」
「隆臣、マネージャーさんにバーバん家まで連れてってもらうからね。ご挨拶できるな?」
「そーなの?」
「そだよ」
「マネージャーしゃん、お願いします」
「はい!喜んで」
「よく言えたね、偉いぞ」
臣が隆臣の頭を撫でた。
隆二は口を尖らせて臣を恨めしそうに見て言った。
「甘々なんだから…」
「どっちが?」
「隆二くん、もう時間ないです!」
「いっけね!たっくん!パパに行ってきますのチューして!」
「やーら😡」
「もう!…パパ泣いちゃうからね!」
「臣ぃ…」
礼服の上着を羽織った臣の胸の中に、隆二から飛び込んでいった。
「パーパ…」
「隆二!時間ないっつってんのに、バカ💧」
「あのー、お取り込み中すみません!
もう出ますよ」
「あーっ‼︎ごめんなさい」
「…ったくもう」
ゴロゴロ…
遠くで雷が鳴っている。
「今日、降水確率0%だよな?」
「遠いので、問題なさそうですよ」
「じゃあ出ます。隆臣くん行きましょうか?」
「はぁーい♫」
「とーしゃんバイバーイ」
「ん、後でな」
「たっくん…」
「パーパないない😡」
「…もう無理、凹みそう」
マネージャーに連れられて隆臣は先に出て行った。
つづく