『葛藤②』(続・臣隆妄想劇場) | マヤブログ(妄想ストーリー)

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現在は三代目ファンフィクション専用垢です。
ちょいと前にブログ、オリジナル漫画、なんちゃってキャラ弁etcを公開してました。時々「はじこい妄想ストーリー」や「BTS妄想ストーリー」も気まぐれに書いてます。


臣はずっと葛藤していた。





自分のマンションで、簡単に渡欧の準備を済ませ、




リビングに座り、コーヒーを飲んでいる。




こんなとこ、隆二が見たらなんて言うか…





「しばらく会えないのに、コーヒー飲んでる時間があったら、早く帰ってこい!」




言いそう…





ふと、いま腰掛けているソファーに手を置き、





記憶を辿ってみる。





ここから始まったんだよな…俺たち




(回想)
隆二「酔ってんのか?いい加減にしねぇと、ぶっ飛ばすよ!」




クスッと笑う臣。




すぐに笑顔は消え、




隆二…ごめん。




まだ答えが見つからないんだ…




もう数時間しかないのに…












同居するマンションに臣が帰った頃には、




夜の10時を過ぎていた。




これ100%怒ってるでしょ?




臣「…ただいま」




隆二「お帰りーっ!晩飯は?」




ソファーの方から、明るい声が飛んできた。




臣「…外で済ませてきた」




隆二「あっそう…?臣、シャワーするでしょ?着替えとバスタオルそこに置いてあっから」




臣「うん…」





いつもと変わんない…




スニーカーを脱いでると、隆二が玄関までやってきて、




「あれ?荷物は?」



「ん…もう宅急便に出してきた」



「相変わらず、やる事早いね!臣は」










シャワーを済ませて、




冷蔵庫の前でアイスを口に入れ、立っていると、




「臣、早よおいで」




と、いつものように隆二が、




ドライヤー片手にソファーでスタンバイしている。




あと数時間…




せめていつも通りでいなきゃ…




隆二に向かって微笑む臣。










今夜は、極力明るく振る舞おうとしていた隆二だったが、



臣の髪を触っていると、



胸に込み上げてくるものがあった。




この生活とも、しばらくお別れか…




「ハァー…」




と、ため息をつく隆二。





「ん?どした?」





半分だけ振り向いて、横顔を見せる臣。




食べ終わったアイスの棒を口に咥えている。





臣の横顔を見たまま無言の隆二。





臣「あっ!お前さぁ!この間キスした時、めっちゃ甘かったやん。このアイス食ってたんでしょ?」



…そんな…どーでもいいことを…




隆二「…違げぇよ。丸っこい方だよ」



臣「やっぱりアイス食ってたんじゃん!」




臣「びっくりしたよー!お前、口からあんな甘い香りを出すようになったのかって」




隆二「なんだそれ?」




臣「俺の為に、ローズヒップとか食うようになったのかなって、色々想像してた」




今日の臣、よく喋るな…





隆二「……」




臣「…どうした?さっきまで元気だったのに」





隆二「臣……しよっか?」






長い沈黙があった…





後ろから、臣の表情が見えない。






臣「…俺も死ぬほど考えたけど、もし俺達そうなって、すぐに離れて暮らすのって…お前平気なの?」





隆二「…想像できない」




臣「俺にもわかんないよ…」




隆二「わかんないなら…さ」




隆二「トライするしかないんじゃねーの?」





END