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いわゆる味覚といわれる感覚にはさほど自信はない

 

もちろん美味い不味いという触覚ぐらいは持ち合わせているつもりだ

 

だが繊細な味を見分ける舌はあいにく持ち合わせてはいないように思う

 

これに気づかされるのはいつも妻のひと言である

 

「これ少し苦いはわね」などと言われても

 

自分はまったく苦さを感じていないことが多い

 

そんなとき「そうかなあ」などと言おうものならば

 

「本当に味音痴ね」などと手厳しい言葉が返ってくる

 

そんなことを繰り返しているうちに

 

微妙な味を見分ける舌を持ち合わせていないことに気づかされてきたという訳だ

 

だから味についてあまり語る資格はないけれども

 

珈琲についてだけは妻よりも「違いの分かる男」(こんなCMがあったが)であると自負している

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことだから

 

珈琲の淹れ方だけにはほんの少しのこだわりがある

 

珈琲豆は高価なものほど香りがよいと思っているが

 

それも淹れ方によって変わってくると考えている

 

わたしの場合よほど安価なものでなければ十分満足できる

 

他人と比較したり評価されたりする訳ではないので

 

自分がよいと思えばそれでよいというぐらいのこだわりである

 

だから珈琲豆は特別に専門店で購入することは稀である

 

おおむねスーパーに並んでいるものの中から

 

少しだけ高価なものを選んで使っている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

味覚音痴の珈琲好きな細やかなこだわりは三つ

 

 

 

 

 

一つ目は

 

必ず飲む直前に珈琲豆を挽くことである

 

だから珈琲粉は買わない

 

この二つを比べると香りの違いは歴然としている

 

 

 

 

 

二つ目は

 

珈琲豆は手挽きすることである

 

電動ミルを使うこともあるが

 

それは来客などがあって数を出すときに限る

 

ひとり又は妻とふたりの時には必ず手挽きしていただく

 

手挽きにこだわる理由は豆の挽き方の違いにある

 

手挽きの場合は珈琲豆をすりつぶす様にして挽く

 

しかし電動の場合は高速で回転する刃で粉砕するようにして挽く

 

どうも前者の方が香りが立つような気がするのである(わたしだけかも)

 

 

 

 

 

三つ目は

 

最初に少しの湯をたらして珈琲豆を蒸らすことである

 

そうすることでガスを発生させて雑味の少ない味の珈琲を抽出することができる(ような気がする)

 

少し蒸らしたのちにドリッパーの下から抽出される珈琲の量と同じくらいの湯をゆっくりと注いでいく

 

そうやって一人分220ccほどの珈琲をカップに注ぐ

 

カップは内側が白いものの方が珈琲が美味しく見える

 

 

 

 

 

自分の淹れ方が正しいのかどうかは知らないが

 

妻に味覚音痴と言われている「違いが分かる男」の珈琲は

 

こうした細やかなこだわりをもって毎日淹れられている

 

 

 

 

 

さて

 

すでにあたりが明るくなってきたので

 

少々早いがモーニング珈琲の時間としようか