もう何もする気が起きなくて、
もう何でもいいから自由になりたくて、
もう楽になりたかった。

いつしか、苦悩している理由すら見失って、
ただただ苦しい辛いだけになっていた。


なぜ、こんなに苦しいのか、
考えることすら嫌になっていた。

それでも、こと辛さや苦しみが残る限り、
雅を好きでいられた。


さ迷いながら、何かを求めていた。
満たされたいと、
何かを求めていた。

誰と付き合っても、
二股をかけても、
浮気をしても、

わたしは満たされなかった。

罪悪感すら感じることはなかった。

最低だと言われ、
最低だと納得して、
独り涙を流した。


好きでもない男と付き合った。
好きでもない男と手をつないで、
キスをしてセックスをした。

その度に悲しさがこみあげてきた。
もうどうしたらいいのかわからないと独りで泣いた。
だけど、
被害者ぶってるわたしはただの加害者だった。


もう何も見えないんだ
もう全ては終わったんだ
もう何もないんだ
もうここにはいないんだよ

残されたのは私だけ。
さ迷い続ける私だけ。