9月前半に四連休をとっていたのだが、あいにく台風10号の接近に見舞われる。

天気は良いが、豪雨後で増水した西日本か、雨は降っていないが台風通過後の

湿った空気の流入により天気が不安定になる東日本か・・・迷ったが越後の谷に

行きたいという気持ちが強く、8月連休に引き続いて、遠征することにした。

 

 越後三山の夕立の多さ、そして増水の速さは前回体験しているので、

日帰りできるところでチョイス。越後の沢ならスラブを楽しみたいとうことで、

まずは三国川(さぐりがわ)の黒又沢日向沢。初級だということが、

この谷なら途中で雨降られても何とかなるだろうと。9月8日(火)。

 

 関西の沢屋は読み方を知らない人がいるかも知れないが、三国川は、「みくにがわ」

でなく、「さぐりがわ」と読む。『百名谷』の五十川(これも「いかずがわ」と読むということを

付け加えておく)で知られる。

 

 前夜発し、新潟・南魚沼へ。6時間のドライブももう平気なものだ。最寄のPAで

仮眠を取り、5時起床で三国川ダムに向かう。十字峡に登山口には平日というのに

すでに数台の車が停まっていた。しかも、首都圏ばかりだ。7時に出発し、登山道の

階段を少し登ると、「黒又沢」という看板のあるところから、トラバースする。

バックウォーターまで踏み跡を辿るが、しっかり踏まれた歩き易い道だった。

 

 

 

十字峡にて。

二階は仮眠施設がある。

 

 

黒又沢は河原で渡渉を繰り返し、進む。

 

 

 

最初に左岸に入る小沢が日向沢。

しばらくゴーロが続くがやがて連滝となる。

 

 

両岸は越後名産・草付スラブ。

谷中が容易なので巻くことはない。

 

 

 

ゴーロ帯と連滝帯が交互に出てくる感じ。

 

 

 

大スラブを正面に。

二又で間違って左の沢に入ってしまい、

慌てて引き返す。

 

 

 

ここは唯一巻いた。

 

 

30m。

途中でザイル出した。

 

 

30mを登っている途中、

左岸に広がるスラブに掛かる滝?

 

 

最後の二又は右のナメの掛かる谷へ。

 

 

 

登山道から三国川ダム方面。

超快適な登山道だった。

 

 

 

利根川源流の山々。

雲が湧いてきた。

 

 

 

 

 

 30mでは、高度感があるんで、途中でザイルを出した。後は、コージにお助け出してもらったりもしたが、

ザイルを必要とするほどでもない。最後の二又は、ナメのかかる右を進むとやがて水切れとなる。尾根に上り、

ダケカンバを掴んでの雪国特有の詰めとなる。ヤブらしい藪はなく、予想より早く登山道に出ることができた。

時折見られる、ブナの大木に惚れ惚れ。登山道は超快適。

 

 日向沢はゴーロが多いが、スラブ広がる景観を楽しみながら登って行けるので、

飽きなかった。(景観に慣れた地元の沢屋さんは飽きるのかな?)

谷中の滝はほとんどフリーで登ることができる。水量はとても少なかった。

私たちで6時間半ほどの行程となった(特に足は速くない。休み含んで)。

 

下山後、小出方面へ車を走らせていると、夕立が降ってきた。数時間で止んだが、車中泊していると夜半、

激しく降ってきた。