11月に入って、天気が安定してきた!

11月16~17日は、会員に声を掛けて、焚火山行を企画。場所は、

大峰・滝川カリヤス谷上流部。奥八人谷を溯行しカリヤス谷二又で幕営するというプランを

地形図を見ていて思いついた。参加者は、サナちゃんとまーちさん。二人とも谷泊、

焚火は初めてとのことだった。

 

 日出も随分遅くなったし、朝の冷え込みを考えて、集合は風屋ダムに7時と遅い目。

サナちゃんのランクルに乗り合わせて、林道に向かう。笹ノ滝駐車地に車を停めて、

いざ出発。

 

 

 

 さて、今回は焚火山行ということで、カリヤス谷ゴルジュをカットし、夢水さんから教えて

もらった秘密のルートで、夫婦滝まで向かう。通常は、施設内を通る道(許可が必要)が、

知られているが、それとは異なる道だ。踏み跡を辿り、架線場跡のある尾根に登り出る。

そこから、地形を見ながらトラバースし、適当な所からホホゴヤ谷に降り立つ。

ゴルジュに降りるのを嫌ってトラバースし過ぎたのか、降りたのは枝沢だった。枝沢を少し下って、

ホホゴヤ谷のゴルジュ上流部に出る。

 

 

ホホゴヤ谷に降り立つ。

 

 

 ホホゴヤ谷を渡り、対岸の尾根に登り出て、あーだ、こーだ話していると明瞭な踏み跡に出合う。

沢筋や壁が出てきたところで外すことがあったが、概ね順調にこの仕事道を辿って、奥八人谷出合

の辿り着く。カリヤス谷には夫婦滝、奥八人谷には20mが掛かる地点。滝を見ておこうということで、

そのまま奥八人谷には降りずに、一旦、カリヤス谷に降り立つ。

 

 

左岸に続く仕事道を辿る。

 

 

夫婦滝へ。

 

 

 カリヤス谷に降り立つと、花崗岩の白い岩肌と苔の緑色のコントラストが美しい。

ここで休憩入れることにしたが、汗がたちまち谷間の冷気に冷やされてしまう。尾根を再び登り

返して、奥八人谷に入る。

 

 奥八人谷も花崗岩主体の渓相で、白い転石が眩しい。しばらくはゴーロが続きその登降が

意外と面倒だ。結局、両岸を巻いていくのが、最短な感じだった。

 ゴーロを抜けると、淵や小滝が現れる。台地も見られて、期待通りの源流風景。

周囲は自然林で、黄色に色づいた木々が、光を受けて輝く。自然のただ中にいることに

歓びを感じながら、のんびりと各自思うがままに足を運んで行く。

 

奥八人谷にて。

 

 

奥八人谷にて。

 

 

奥八人谷にて。

 

 

奥八人谷にて。

 

 

 

 870mの二又、そして970mの奥の二又も左を採って、稜線に登り出る。涅槃岳に、証誠無漏岳・・・

稜線からは紅葉した大峰の山々を見渡すことができた。しんどい詰めも、まーちさんも

サナちゃんも足が強くて、こちらが煽られているようだ。

 さて、ここからは太尾を下って916m二又の幕営予定地に降りようということだったが、どれが

太尾か?ということで、一悶着。コージとまーちさんの主張する尾根と、私の主張する尾根とが、

食い違った。多数決で、コージとまーちさんが主張する尾根を下ることになったのだが、

降りて行くとしばらくして間違っていることが判明、私の人間GPS機能の方が、正しかった(^^)V。

 

 

詰め。

 

 

太尾より上流の派生尾根を下る。

 

 

 

 二又よりかなり上流に降り立つ。サナちゃんは、こういう不安定な斜面に慣れていないせいか、

かなり足取りが恐々。やはり、沢は行ってナンボ。岩登りだけでは鍛えることができない

色んな要素が集まったフィールドだ。無論、ガレも草付きも泥壁も岩も自由自在に登ることができるのが、

理想だ。

 一方、まーちさんは沢経験はほんの初級程度が数本しかないのだが、全然問題なく

付いて来ている。日頃からバリエーション慣れしているのと、沢では某中学生用スニーカーを愛用していて、

足裏の筋肉がかなり鍛えられているようだ。

河原となったカリヤス谷右又を下って行くと、やがて台地を両岸に見るようになる。

いよいよ二又かという手前の地点にちょうどいい台地を見付けたので、そこで幕営することにした。

 

 

焚火はいいもんです。

 

 

 

 

今日の晩飯。

 

 

 各自、テントやツェルトを張った後、河原に集合し、薪集め。四人いると、あっという間に

明日の朝の分まで十分な薪を集めることができた。火付け担当はコージ。私の手直して、焚火が

安定してきたところで、乾杯!と行く。今回は、ギアは一切持って来てないので、中華鍋を持って来て、

チャプチェや豚の味噌炒め、チャーハンなどを作って、振る舞った。

 沢談義に花を咲かせている内にいつしか辺りは真っ暗になり、木々の合間から星が瞬いているのが望めた。

滝もゴルジュもなくてはならならない道具立てなのだが、焚火を囲むこの一時・・・。

この一時を求めて、沢に向かってもいるのだ。

お二人にも焚火の素晴らしさをきっと感じてもらえたことだろう。

 

 

 

カリヤス谷上流部の下り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日は6時に起床。コージが焚火を熾そうと出て行くと、すでにまーちさんは起きていたらしい。

ぼうっとしながら焚火に体を温め、コーヒーを飲む。朝食はインタントラーメンやフレンチトーストを

焚火で温めたり・・・私たちはクッパを作って食べた。寒いシーズンにはいいかもしれない。

 

 焚火の火を消して、幕営地を出発したのは8時過ぎ。谷を下って行くと、すぐに二又。左又はナメの

連続する感じのいい谷だ。いつかこの谷にも行ってみたい。カリヤス谷上流部は、ナメや淵の綺麗な

谷だった。夫婦滝からは、往路と同じ仕事道を辿ることになるが、明瞭になるところで、またもや外してしまう。

 

なにはともあれ、ホホゴヤ谷に無事に降り立ち、架線場尾根に登り出る。

この尾根でも、あーだ、こーだ言い合うことになるが、お昼には無事に駐車地に着くことが出来た。