初参加4名を含む20名による第6回高校生サミットが開催!!
7月21日(日)宮古市勤労青少年ホームで第6回高校生サミット(主催・ユースみやっこベース)が開催されました。
『ユースみやっこベース』とは、「子どものために、地域のために。生きる力を育む」という理念を持ち平成25年2月7日に設立された市民団体です。
宮古で育つ子どもや若者に対して社会活動への参加参画の機会を作り活動を支える事で、その活動の中から生きていくための基礎的な力をつけてもらうこと、そして1つの拠点として宮古に居場所があると感じてもらうことを目指し、その活動の一つとして毎月1回高校生サミットを行い、今回で第6回を数えます。
今回から、高校生サミットと平行して『大人の話を聞く会』と題し、宮古市で生活する大人による会が開催されました。
大人の話を聞く会では、講師の方のこれまでの経歴や学生時代の様子、また仕事を行ううえでの心得などが高校生に分かりやすくお話がなされました。
今回講師を務めたのは、社会福祉法人宮古市社会福祉協議会田老福祉センターに勤める 有原領一 さんと、有限会社マツモト機材工業の経営に携わる 松本徹 さんのお二人。
社会福祉法人宮古市社会福祉協議会田老福祉センター 有原領一 さんからは、高校時代に熱心に取り組んだ部活動のお話や、大学進学に至る経緯から、現在務める社会福祉法人宮古市社会福祉協議会田老福祉センターの仕事内容について笑いを交えながらの講演となりました。
講演のなかで、「意思あるところに道はある」という自身の座右の銘を高校生に投げかけ、自身が大切にしているという「仲間との出会いと笑顔」ということを高校生に贈り、高校生サミットを通して知り合うことのできた仲間を大切にすることはもちろん、これから出会う人々との出会いを大切にしてこれからの人生を楽しんでほしいと述べられました。
有限会社マツモト機材工業の 松本徹 さんからは、高校時代に生徒会長として養った経験として、「生徒手帳を隅々まで読むことによって、自分達の思い通りに学校生活は送れる」と高校生に問いかけ、自身が高校時代に自らの発案による自動販売機を設置するまでの経緯などを話されました。
また学生時代から社会人となっての挫折の経験などをお離れ、1度の失敗や挫折で人生を諦めないということを高校生に伝えた。「親よりも先に死んではならない」という言葉は高校生にも強く響いていた様子でした。
普段、高校生からみれば『大人』という立場にいる人間の素の話を聞けたことは、新鮮だったのではないでしょうか。
高校生の表情からも聞き入っている様子が伝わってきた気がします。
第6回高校生サミットのテーマは…
そして、今回第6回高校生サミットのテーマとして掲げられたのは
『~働くとか価値観とか生き方とか~』
「働く」ことを含めた生き方を考えるきっかけにすることで、価値観など、自分の内面を知ることを狙いとしています。
価値観とは、一人一人違います。まず個人ワークとして仕事を行う上で優先順位をつけるとしたらばとして…
『お金(賃金)』
『自分らしさ(自分らしい仕事)』
『場所(勤務地)』
『時間(勤務時間)』
『人間関係(社内コミュニケーション)』
の5つから、自分が優先する順番を考えグループワークを行いました。
さらに、グループワークして『仮想人物の暮らしを考える』と題して、
「農家」
「営業マン」
「公務員」
「美容師」
「NGO職員」
の5業種の仕事スタイルを考えながら、どのようなやりがいを感じているのか、どのうようなライフスタイルなのかをグループで考えました。
これまで、高校生サミットでは宮古の活性化を考えるといった街づくりなどの議題を考えてきましたが、職業に関する議題は初めてです。高校を卒業し将来は社会に飛び込む高校生にむけた進路選択について考えるために出された議題です。
これまで、自身の進路に関しては考える機会はあったかもしれませんが、想定していなった業種に関しての仕事スタイルとはどのようなものなのか考えることは、主体的な進路選択を行う際の一つの判断材料にもなるのではないでしょうか。
また、高校生からは「社会人として地域や周りに貢献していきたい」との声があがっていました。仕事というのは自分がやりたいこと、得意なことができれば一番ですが、そうではない社会人が大半だと思います。それでも、仕事を続けている意義とはなにか…。そこには、その仕事のやりがいであったり、目標を見出すことができたからなのではないでしょうか。
そして、その仕事を継続していくことによって後から「貢献」ということがついてくるのではないでしょうか。
サミットの最後には各グループごとによる発表が行われました。各グループことに各業種のやりがいやライフスタイルを想像しながら、その業種の魅力を発表しました。
今回で第6回を迎えた高校生サミット。初参加4名を含む20名で今回開催され、着実に高校生の輪が広がっていると感じました。高校生同士の輪を広げながら将来の進路選択や、地域貢献に携わる場所を提供し続ける高校生サミット。
次回は8月にみやこシネマリーンで、2005年に宮古市民の手で製作され宮古市を舞台に250名以上の市民が参加した自主制作映画「あの夏、タイムマシーンにのって」の鑑賞会が開催される予定となっています。
BY 三陸情報局 太長根