いつもありがとうございます。


2023年のはじめ、京都鉄道博物館に行ったところ素晴らしい福袋を見つけたので買ってきました。およそ3万円分のNゲージが1万円ぴったりです。これは凄い。


ということで私もようやく新幹線のNゲージを手にしました。

流れから今回は新幹線をピックアップします。


TOMIX 京都鉄道博物館展示車両シリーズ 0系/100系/500系新幹線 2018年4月29日発売

セット内容  ※動力車は含まれません

←博多・新大阪   東京→

21-1+16-1+35-1+22-1

122-5003

521-1


21-1  新大阪側先頭車(16両編成1号車)

前照灯・尾灯が点灯します


16-1  1等車→グリーン車(16両編成12号車)

パンタグラフは可動式です


35-1  ビュフェ車(16両編成9号車)


22-1  東京側先頭車(16両編成16号車)

前照灯・尾灯が点灯します

パンタグラフは可動式です


21-1・16-1・22-1

製造計画 1000形C編成 1011~1016の6両編成

1964年3月 日本車輌東京製

                     21-1+26-1+35-2+16-1+25-2+22-1

同年7月 12両化・0系編入  N1編成  16-1は8号車

同年10月1日 東海道新幹線開業

1969年12月 16両化  16-1は10号車

1971年12月 編成番号改番 H1編成(ひかり用)

1972年3月15日 山陽新幹線岡山開業

1974年6月 食堂車連結  16-1は12号車

                     35-2(旧C編成)はH60 9号車へ

1975年3月10日 山陽新幹線博多開業

1977年8月頃 35-2 H60編成離脱 のち廃車

1978年3月 廃車(旧C編成の35形以外一斉)


35-1

1964年7月 日本車輌東京製 0系N2編成5号車

同年10月1日 東海道新幹線開業

1969年12月 16両化  号車変更なし

1971年12月 編成番号改番 H2編成(ひかり用)

1972年3月15日 山陽新幹線岡山開業

1974年6月 食堂車連結  35-1は9号車

1975年3月10日 山陽新幹線博多開業

1978年3月 廃車


同年 静態保存 交通科学館(大阪環状線弁天町)

1990年 施設名改称 交通科学博物館

2007年8月 機械遺産認定(11番) 日本機械学会

2008年10月 鉄道記念物認定 JR西日本

2009年10月 重要科学技術史資料認定 国立科学博物館

2014年4月6日 閉館 京都へ移設

2016年4月29日 京都鉄道博物館 開館


言わずと知れた新幹線の営業車第一号です。※開業初日の一番列車はこれとは別

この0系は現存唯一の「鴨宮モデル線」を走った車両になります。


私がどうして新幹線を買ったか。その理由はこの0系にあります。

私の祖父はかつて日本車輌製造の東京工場(埼玉県蕨市)に1972年まで勤めておりました。その中で1000形A編成の1002号車、C編成、0系量産車の製造にも入ったそうです。実際にA編成と祖父の写真が私の手元にあります。

1000形は解体されたもののパンタグラフは鉄道博物館に現存します。しかしどの車両に付いていたかという確証はありません。(1/3の確率で1002号車)

現存する“祖父の新幹線”は7両のみとなっています。

※京都の4両以外の日車製(1972年以前製造分)

鉄道博物館(大宮) 21-2 N2→H2

JR西研修センター(吹田) 22-2 N2→H2

新幹線公園(摂津) 21-73 N15→K16


せっかく4両なので走らせたら楽しいだろうとか思いましたが、0系の動力ユニットは分売が無いので一筋縄ではいきません。

分売のある200系の動力を加工すればいけるものでしょうか。

もしくは大窓増結セットの25・26を挟んでC編成にしてしまうか。理想の姿になる反面、もとのケースに入らなくなり、35と16が余ります。


日本初のNゲージ製品といえば世に出ることの無かったソニーマイクロトレーンや、1965年に発売されたカトーのC50+オハ31が有名です。

しかし「9mmゲージ」「1/150」という観点では、その両社よりも少し早く1964年4月発売のトミーOOOゲージというものがありました。当時試運転中だった1000形B編成をモデルとしております。

日本初のNゲージの血が、TOMIXの0系にも通っているのかもしれません。



122-5003

1989年6月 日立製 122-3003 V3編成16号車

                     グランドひかり編成

2002年5月 グランドひかり運行終了

2002年8月 改番 122-5003 K54編成6号車

                    100系初の緑塗装編成

2010年8月 塗装変更 登場時青塗装化

2012年3月 定期運行終了

                    のち122-5003を除き廃車

2013年4月時点 122-5003のみ有車籍

                            博多に留置

2014年12月 保存のため移設

2015年 廃車

2016年4月29日 京都鉄道博物館にて静態保存


「グランドひかり」と呼ばれた、2階建て車両が4両も入る編成の先頭車です。つまり中間に4両も重たい付随車が入るため、通常の100系とは違い両先頭車も電動車とし走行性能を保っています。その先頭車は後の山陽こだま編成に活かされました。

先頭動力車はノーズの下の通風口が特徴です。


Nゲージとしては一番最初に製品化したときと変わっていない模様です。前照灯の角度が試作車に近いのも受け継いでいます。

なおディスプレイ特化のため、台車に集電機能は無くライトユニットもありません。

カプラーは新幹線用フックリングの非通電です。


521-1

1996年1月 川崎重工製 W1編成1号車

1997年3月22日 山陽新幹線営業運転開始

同年11月29日 東海道新幹線営業運転開始

2010年2月28日 営業運転終了

                             W1編成は博多に留置

2013年頃 10両化

2014年3月 廃車 中間車は全車解体

2014年12月 保存のため移設

2015年頃 反対側の先頭車522-1 日立製作所笠戸へ移設

2016年4月29日 京都鉄道博物館にて静態保存


新幹線では唯一JR西日本が独自開発した形式です。戦闘機のような丸い断面と尖った先頭部、特徴的なパンタグラフが有名です。

しかし座席配置が異なる点などか災いし東海道からは撤退、現在は8両化された編成が山陽こだまとして走っています。2023年現在、ハローキティ新幹線として使用中のV編成が新幹線現役車の最古参です。

この521-1は8両化されず博多総合車両所に留置され、その後京都鉄道博物館開館のため前述の122-5003と共に移設されました。

京都鉄道博物館では581系・489系と共に「博物館の顔」という立ち位置です。

山陽こだまで現役のV2編成はエヴァンゲリオンとコラボした「500 TYPE EVA」、ハローキティとコラボした「ハローキティ新幹線」 となったことがありますが、京都の521-1も期間限定で同じようにラッピングされたことがありました。また京都独自で、「シンカリオン×エヴァンゲリオン」コラボの「500 TYPE EVA-02」という「赤い500系」になったこともあります。


Nゲージとしては初期ロットをベースとした模様です。カプラーは新幹線用フックリングの非通電です。(因みにこのセットより前に通電カプラーのW1編成が製品化されています)

なおディスプレイ特化のため、台車に集電機能は無くライトユニットもありません。



ここまでが京都鉄道博物館展示車両セットです。


せっかくですから、今度は未来の新幹線にも目を向けてみましょう。


トレーン MLX01-1 リニア・鉄道館限定

MLX01-1 ダブルカスプ形状

1995年 三菱重工製 第1編成下り側先頭

1997年2月17日 実験走行開始

2003年12月2日 581km/hを記録

2004年11月 廃車

2005年3月25日 愛・地球博での展示開始

同年9月25日 展示終了

                        その後名古屋市内で腐食試験

2011年3月14日 リニア・鉄道館開館 静態保存


山梨実験線における最初の実験車両がMLX01です。9両が製造されました。

先頭形状はダブルカスプ、エアロウェッジ、超ロングノーズの3種が存在します。エアロウェッジ形は山梨県立リニア見学センター(一般公開)と鉄道総研(非公開)にて現存します。

この車両は時速581kmを記録、当時の世界最速となりました。その後は愛知万博“愛・地球博”にて展示されました。リニモに乗ってリニアを見にいった方も多いのではないでしょうか。

山梨には無い海沿いという環境にさらす腐食試験を経て、現在はリニア・鉄道館にて静かな余生を過ごしています。


トレーン製の「Nゲージ」といえば「サイズが大きいおもちゃ」というイメージがあるかと思われます。しかしリニア・鉄道館限定の0系、MLX01、L0は公称縮尺1/160とされております。現状でNゲージに並べるリニアが欲しいならトレーン一択でしょうか。下にも画像がありますが大きさはバッチリ。

愛・地球博の頃にはスタートレイン(バンダイ)からMLX01-1と901のNスケールプラ製品もありました。これが手には入るのなら最高ではないでしょうか。

その他チョロQ(タカラ)なども製品化していました。


トミカ 125 超電導リニア L0系 2015年9月発売

L0系900番台

2012~14年 日本車輌豊川・三菱重工製 計14両

2015年4月16日 590km/hを記録

同月21日 603km/hを記録

2019年 950番台製造 日本車輌豊川・日立製 2両


MLX01の引退から1年後に登場した、実際の営業運転用に近い車両です。Lはリニア(Linear)、0は0系のような初代車両を表します。

2023年現在、900番台は先頭車4両・中間車10両、950番台は先頭車1両・中間車1両が在籍します。これまで5両、7両、12両での試運転を実施中です。


Nゲージに近いサイズとしてロングトミカが挙げられます。1/187と小さめです。

パッケージは一般販売の品番125の印刷がある仕様と、山梨県立リニア見学センターなどで販売した品番の印刷が無い仕様が存在します。画像のものは後者ですが、箱の違いなので車体は同じです。


前述の通りトレーン製のL0系もあります。私は買い忘れたので非常に後悔をしております。

https://twitter.com/Sanriku_Suibara/status/1612441921305149441?t=B-mu1LNkjGOsvISYtASBXA&s=19


プラレールではハイスピード動力(専用レールを通過すると床下のスイッチが動きギア比が変わるもの)を搭載した900番台(現在廃番)、950番台(現行製品)が存在します。プラレールは磁気浮上できないので、半透明の車輪を付けています。

(ちなみに現行製品のプラレール、両端が950番台になっています。2023年現在950番台先頭車は1両しか存在しないため、こだわる場合は900番台と交換します。)

このほか付属の笛で操作する「笛コン」もありました。どこか在来線的な笛でリニアを動かすわけですが、ツッコミを入れてはいけません。


プラレール、トミカと同じタカラトミーから「リニアライナー」という製品がありました。実際に磁力により浮上、走行をする本格モデルです。トータルセットは価格が3万強と高価で、さほど普及できなかったように思われます。「大阪万博モデル」というものが製品化予定に上がりましたが、儚く消え去りました。


Bトレインショーティー(バンダイ)の日車夢工房限定として900番台が製品化されました。Bトレの新幹線はNゲージとは違い縮尺が1/150のため、動力を入れて線路を走らせる際は気を遣います。

こちらも浮上できないので半透明の車輪を付けています。


ノエルでは「Nゲージリニア」として、浮上走行をするリニアが製品化されています。トータルセットで10万弱ですが、Nサイズで走るリニアをお求めならこちらです。

またNゲージリニアのディスプレイ特化版(レールはありますが走行版との互換性はありません)、フローティングL0系(磁力で宙に浮くもの)も製品があります。フローティング版はリニア・鉄道館でも販売中です。



60年前の「夢の超特急」は、今や一時間に凄まじいペースで走る世界的に見ても稀な高速鉄道となりました。「はしれちょうとっきゅう」にも歌われた「時速250キロ」も今や300km/h、さらにその先を目指しています。

中央新幹線は2027年の開業を目指し日々進歩を続けています。様々な問題が立ちはだかるものの、それらを打ち砕き日本の大動脈となることを期待しています。


「このブログ記事では未来の乗り物だったけれど、今では当たり前の乗り物だな」などと言える日が来ることを信じて。



~おまけ~

まあ、やりたくなりますよね。ね?