旬の話題ではありませんが、先週の金曜日(4/3)にプロ野球が開幕したのはご存じでしょう。翌日の読売新聞で、1面に囲み記事で「プロ野球開幕」で使われている写真が小笠原選手のホームランの写真でした。
通常、写真はその記事をシンボライズしたものであることが暗黙の了解となっています。たとえば、スポーツ紙で一面にバッターが打っている写真を使えば、読者は「逆転か?」とか「試合を決めたのはこのバッターか?」と思うわけです。その暗黙の了解から見ると「えっ、昨日巨人は勝ったの?」となるわけです。ところがこの開幕戦は巨人の負け。

確かに囲み記事には巨人が負けたことは書いてあるのですが、この写真を見る限りでは巨人は小笠原選手が打ったことにより「勝った」と錯覚するわけです。それほど写真のインパクトは大きなものです。

読売新聞は間違いを書いているわけではありません。記事としては事実を書いています。しかし、一番目に入る写真は「いかにも」の写真です。

当然読売巨人ですから、宣伝の意味もあるでしょう。でも、それが「公平な報道」ですか?疑問です。少なくとも全国紙、いや、発行部数日本一の新聞です。この写真はミス・リードと言われてもしょうがない写真ですね。

結果のわかているプロ野球の一枚の写真にこんなに目くじらを立てるのは大人げないのですが、これは野球だけの問題ではありませんし、読売新聞だけの問題ではありません。マスコミ全体の問題です。さすがに現代の日本で北朝鮮のように「うそ」は書いて(放送して)いません(はず、怪しいけど苦笑)。でも、事実を一面だけでとらえて、報道しているのが目につきます。いろいろな角度から多面的にマスコミ報道を見ることが必要ではないのでしょうか?


しばらく滅茶苦茶な仕事をしていて、ぜんぜんブログをかけませんでした。仕事があることだけで喜ぶべき、という声もありますが、まあ、人間らしい生活ではありませんね。

というわけで、リハビリをかけて軽い話題で。(笑) 会社の昼休みの話題です。ニコニコ

では首都圏の駅、読めます?(順不同)
寒川(JR相模線)、石神井公園(西武池袋線)、飯能(西武池袋線)、新羽(横浜市営地下鉄ブルーライン)、酒々井(京成)、逸見(京浜急行)、雑色(京浜急行)、成増(東武東上線)、我孫子(常磐線)、逆井(東武野田線)、茗荷谷(東京メトロ丸ノ内線)、尻手(JR南部線)、御徒町(JR山手線)

こんな読み方です。
さむかわ、しゃくじいこうえん、はんのう、にっぱ、しすい、へみ、ぞうしき、なります、さかい、みょうがだに、しって、おかちまち

なかなか、全部正確に読める人は首都圏の人でも少ないのではないでしょうか?まして首都圏以外の人では読めない駅名が多いのでないのでしょうか?

趣があっていいですね。新しい線はアメリカのマイアミをまねした「舞浜」とか悲しくなるような駅名がありますから。




いつの間にか日にちが過ぎ、ずいぶん更新していませんでした。仕事が忙しく残業までして、です。まあ、なんとワークシェアリングから遠い話なんでしょう。はぁ・・・

「大貧民」というトランプゲームを知っていますか?"3"が一番弱くて、順に強くなり"2"が一番強い、というあのゲームです。「よろめき」など地方ルールもあるようですが、「革命」というルールもあるようです。 これは大貧民の手で最弱のカードである"3"が4枚そろうと、大貧民と大富豪の手札をそっくり交換(貧民と富豪も)する、というものです。地方によっては、強い手札のカードの順番が反対になる("3"が一番強く、"2"が一番強い)、というのもあります。いずれにせよ、一手でピンチがチャンスに変わるわけです。

大貧民はトランプゲームですが世の中にもこんなことがあります。そんなことを実感したのがキューバに関するこんな本を読んだからです。
「有機農業大国 キューバの風」
生協の国際産直から見えてきたもの
首都圏コープ事業連合編
本そのものの評価は別にして、この本を読むとキューバってまさにピンチをチャンスに変えてきた国であることがわかります。

それは、90年代のソ連崩壊に始まります。 キューバの主要輸出品はご存じの通り、「砂糖」です。ソ連崩壊まではその「砂糖」をソ連を中心とした国に国際価格の5倍の値段で売り、その対価として石油・食料品や生産機械などを輸入していたのです。
ところが、ソ連の崩壊で砂糖を買ってくれるところがなくなりました。しかも、砂糖そのものは国際価格が下がっている上、アメリカに経済封鎖をされていました。 当然石油も入ってこないので化学肥料も使えません。
食料も安く輸入(穀物は100%輸入、主食の米も半分以上輸入)できたため、自給率も下がっていました。

まさに飢餓が現実のものになりそうなピンチのとき、この国は徹底して化学肥料を使わない(使えない?)有機農法を進めます。キューバ全国のミミズを研究し、一番効率の良いミミズを増やし、土地の改良に使用しました。そのほか虫などを使った害虫駆除や家庭から出る生ゴミの再利用など、化学肥料がない中で生産効率を上げるための努力を国として行ってきたわけです。

北朝鮮のように国民を飢えさせる選択をする国もある中で、飢餓者も出さず医療福祉・教育も無料のままキューバはソ連崩壊後も国を作ってきたのです。
そして、この国の基本が平等。基本的な食料は配給制ですが、国の大臣(大臣ですよ)が配給の行列に並ぶのです。そしてそれでも牛乳が足らなくなったときは、赤ちゃん・子供を中心に配給をするのです。 もちろん配給なんて必要がなくなればいいのでしょうが、そういう事態に陥ったとき、きちんと正しい意味の平等を貫く姿勢は驚嘆に値します。

こんなことが書いてある本なのですが、読んでいるうちに違和感を覚えてきました。確かに内容は上に書いてあるようなことですから問題はありません。なんでだろう、と考えると、この本は生協が編集した本ではなく、政治評論家のキューバ紀行、のような感じがあります。政治評論家なら、「上から目線」での文章も納得できるのですが、生協で編集した本ならば、組合員目線の本でなければなりません。組合員目線が感じられない、むしろ政治評論家のような上から目線を感じさせるところが多々あるのが大変不満でした。

消費者運動・有機農法・キューバなどに興味がある人は、買ってまでも読む必要はないと思いますが、図書館などで借りて読んでみると面白い、と思います。