大学に入って本多勝一さんの本を読むまでは、アメリカにあこがれていました。そのsanregの価値観を変えた本は
「アメリカ合州国」
朝日新聞社 
著者:本多勝一 (なお、合州国は本のタイトルで変換ミスではありません。詳しくは本書で)

1969年のアメリカのルポルタージュの本ですから、今から40年前のアメリカですから、かなりの昔ですね。確かに人口構成などはプエルトリカンが増えるなど、大きく変わっていますが本質的なことは変わっていないような気がします。

この本を読んで一番衝撃的だったのは、本多記者が黒人と車で移動していると対向車から銃撃されてたこと。別にけんかでも何でもなく、ただ黒人と車に乗っている、というだけで銃撃をされる、これが40年前のアメリカです。

一部日本人は白人と見られるようなこともあるようですが、これは白人と一緒にいる場合です。基本的にはアジア系は差別される側です。

ご存じのように、アフリカ系ですがオバマ大統領が誕生するくらいですから、変わってきているとは思いますし、ぜひ変わってほしいものです。

そうそう、こんな話も書いてありました。 「アフロヘア」ってあるでしょ。日本だとファションの一部でしかありませんが、アフリカから連れてこられた奴隷の子孫、ということを発信する政治的なメッセージとなります。ニューヨークなどの都会はまだしも、保守的な南部の州で黒人がアフロヘアにしていることは、そのまま命に危険が迫るほどの大変な意思表示になる、と言うことでした。

なんのためにこの古い本を再度読み直したか、というとこんな本を読んだからです。 「ルポ 貧困大国アメリカ」
岩波新書
著者:堤未果

ルポルタージュを確立したのは本多勝一さんとよく言われましすが、現在のアメリカをよく書いてある優れたルポルタージュだと感じました。 サブプライムローンの話、医療の話などおそろしい話がいろいろ書かれています。 詳しくはまた次回に。