かなり前(2008/07/13)のテレビプログラムになりますが、テレビ朝日系で「ステキな宇宙船地球号」という番組の中でのことです。和歌山の紀伊で釣ったイシガキダイを食べてシガテラ中毒になった、と言うことです。 

ダイバーだとCカードを取る際に毒のある海の生物を勉強します。そのときに、ミノカサゴやイモガイと一緒にギンガメアジなどが熱帯地方のある地域で毒を持つことがある、それがシガテラ毒と習ったのです。それなのに和歌山で釣ったイシガキダイで「シガテラ中毒」?

このシガテラ中毒は、Gambierdiscus属(ガンビエールディスカスと読みます。ラテン語で学名です)の渦鞭毛藻(うずべんもうそう)を食べた魚・巻き貝がその毒を体に蓄積し、その魚・巻き貝を食べた人間が中毒になるというもの。

怖いのは、どの魚・巻き貝が毒化しているかわからないところ(魚・巻き貝の種類はある程度限定されていますが)。魚の姿・形・味などは普通の魚と一切変わりません。この毒(シガトキシンという)は熱にも安定なので、煮たり焼いたりしても毒性は消えません。占いのようにあたるのもあたらないのも全くの運です。沖縄の漁師さんの間で一部シガテラ毒の魚について言い伝えがあるようですが、沖縄県衛生環境研究所 が言い伝えの検証をしています。結論はまったく根拠がない、との結果が出ています。
このWebでは、「沖縄県におけるシガテラ中毒のうち、1988年から1998年までに届出のあったものは22件でした。また、届出されない例もかなりの数になると見られており、その実体は不明です。」という実態のようです。ただし、被害者数が近年急増しており、沖縄で年間64人がシガテラ中毒にかかっているそうです。10年前には年間で2件平均だったシガテラ中毒が、一挙に64人です。

このシガテラ中毒になると、「1-8時間ほどで発症し、症状としては吐き気、めまい、頭痛や筋肉の痛み、麻痺、感覚異常、この中毒最大の特徴である冷たさに対する感覚がドライアイスに接触し凍傷に罹ったかのような感覚になるドライアイスセンセーションといった神経系の障害のほか、下痢、腹痛、嘔吐などの消火器系の障害。血圧異常や心拍数異常などの循環器障害がある。」(wikipedia より) 日本では死亡事例はありませんが、海外では数例あるようです。
南日本・熱帯地方で魚・巻き貝を食べてこのような症状が出たら、すぐに病院に行くことが必要です。

シガテラ中毒の詳しい研究が進んでいませんが、サンゴが死滅した後のはえる石灰藻にこの渦鞭毛藻がつく 、ということのようです。温暖化の影響でオニヒトデの大量発生やサンゴの白化現象などでサンゴの死滅した後、石灰藻にと連鎖が起こっています。
ここにも地球温暖化が原因と思われるような事例がありました。