原宿に太田記念美術館という小さな美術館があります。表参道から1本奥に入ったちょっと落ち着いた美術館です。浮世絵に特化した美術館で派手さはありませんが、一ヶ月ごとに企画を立てて展示しているsanregの好きな美術館です。

今回はこの美術館で土曜講座があったので参加してきました。
浮世絵風景版画における叙情性の研究 -広重の作品を中心として-」ということで成城大学の先生が講演をしてくださいました。内容は、広重の浮世絵を叙情性から芸術性を論じる、というものです。
西洋の絵画と浮世絵を比べると写実性が大きく違うじゃないですか。日本の場合、平安時代から伝統的に風景画は心象風景を描くのが基本のようです。あくまでもイメージ重視と言うことで、その場に行ったことのある画家は少ないらしいです。西洋の絵画・浮世絵どちらが優れているというわけでは、方向性が違うということですかね。

そんな感じの講演会でしたが、やはり見所は展示の浮世絵。sanregの好きな広重ではありませんが、日本の神様のおもしろ浮世絵がありました。七福神の大黒様(お腹はsanregに似ているかも(笑))っているでしょ。大黒様が遊女に耳かきをしてもらっているというものです。一神教の宗教と八百万の神とは違うでしょうけど、一神教の宗教ではあり得ない絵です。おおらかな国民性が基本にあります。ちなみに遊女とは吉原の娼婦のことですが、昔読んだ本によると吉原以外の娼婦は遊女と言わないそうです(その本だけなので自信なし)。正確に言えば、花魁を指すのでしょうけど。