こんにちは、ほたるです。


前回の続きです。


2022年4月7日

とある総合病院 人工関節科 Dr.Green初診日。


玄関入って、すく左側にある自動読み取り機に診察券を通すと、受付番号表が出てきました。

診察券とその受付番号表を持って、各科の受付窓口で、保険証の確認をします。そして、初診なので、問診票を渡されました。


大きな怪我や基礎疾患、つまり既往歴を記入する欄があります。

既往歴か、私、色々あるなあ。

1、7歳の頃、交通事故で脾臓摘出

2、パニック障害

3、9年前胆石症

4、甲状腺腫瘍


問診票を書き終わり、事務職員に渡しました。

最初にかかった町の整形外科クリニックで同じことを問診票に書いたけど、特に、何も指摘されなかったから、既往歴があっても、問題ない気がすると、呑気に自分の番が来るのを待っていました。


しばらく待つと、モニターに自分の受付番号が表示されました。

「ほたるさん、歩けますか?」と、先生が自ら診察室のドアを開けて、呼んでくれます。

どの患者さんに対しても、先生はこのように呼ぶのです。

先生の流儀だと思いました。


診察室に招き入れられ、椅子に座ります。

診察室のデスクにはパソコンがあります。

電子カルテです。

私は、この病院に開業当時からお世話になっているので、履歴が残っています。


先生は診察前にじっくり履歴を見てくださっていたようでした

私が椅子に座ると、まず人工股関節の実物を見せてくれました。

「持ってみてください」と言われました。

手のひらに乗せてもらうと、ずっしりと重い。


「これが人工股関節で、カップという軟骨の代わりをする骨頭を包み込む部分と、ステムと言って、楔形の金属を大腿骨にはめ込みます。ステムの先には、骨頭の代わりのボールが付いています。これが人工股関節です」


説明があった後、「ほたるさんは脾臓がないことと、メンタルの障害があるので、ちょっとリスクが高いです。

身体の中に人工のものを入れると、いくつかの合併症が起こることがあって、特に注意しないといけないのは感染症です。

ほたるさんは脾臓がないということで、感染症のリスクが高くなる可能性がありますね。脾臓は免疫を司るところですからね。

パニック障害も気をつけないといけない」

息子達は、安全で確立された手術だから大丈夫だよと言ってたけど、そんな簡単なものではないのか。

この手術のハードルの高さをはじめて知らされました。


「ほたるさんの股関節は手術適応ですが、脾臓がない人が、この手術を受けたという症例を聞いたことがありません。それに、手術後、人格が変わってしまうようなケースを見てきたので、メンタルに問題がある場合、今すぐ手術するという流れにはならないかも」

先生はそう言いながらも、「次回はどうしようか。5月23日15時半は大丈夫ですか?」

と予約を入れてくれました。

「リハビリはどうする?保険がきくのは、5ヶ月間だけど」

「やります」

私は即答しました。


少しでも痛みが軽くなるなら、何でもやる。

そう思いました。


診察室を出て、外来のリハビリの予約を4月15日に入れてもらい、痛み止めのお薬をもらって、その日は帰りました。


この日から、人工股関節置換術への道が始まったのです。