「区境ハント」の旅は「白金」探訪の旅へと趣を変える。
右手に「国立科学博物館附属自然教育園」を見ながら外苑西通りを南南東へ進むと「白金台交差点」にぶつかる。
そこを左折して目黒通りを東北東へ。都営地下鉄三田線と東京地下鉄南北線の2路線が走る「白金台」駅へと向かう。
途中、左手に現れるのが、この「異空間」だ。「シロガネーゼの街」「セレブが暮らす街」として知られる白金。
どこかいつも人の目を気にして、よそ行きの顔で振る舞う虚飾の街の営みを横目に、白金の「下町」は肩ひじ張ることなくリラックスした素顔を晒していた。
「捨てたもんじゃないね」という台詞が口をついて出る。
その先、「白金台駅」そばにあるのが、2018年11月にオープンした「港区立郷土歴史館 ゆかしの杜」である。元「国立公衆衛生院」が、80年の時を経て、郷土歴史館やがん在宅緩和ケア支援センター、保育サポートなどの複合施設としてよみがえった。その美しく重厚なたたずまいは、「建物だけでも見る価値がある」と言われるほどだ。残念ながら今回は時間切れで訪れることはできなかった。
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