こんにちは。
早速ですが、私は商店街のど真ん中で生まれ、
育ちました。
当時のアレコレは「思い出純情商店街」
のテーマで書いておりますので、
またよろしくお願いします。
あの頃、とても賑わっていた駅前商店街。
苦さと甘さが入り混じった商店街。
その中に、この「雀荘」がありました。
雀荘とは?
席料をとって、マージャンをさせる店。
簡単な食事とアルコールも出していた記憶。
だいたいは商店街の店主たちの遊び場で、
タバコの煙が充満する大人の世界。
子供は行ってはいけない、
行きにくい場所ではありました。
我が必殺遊び人だった祖父も、
生前は常連で、出入りしてました。
当時60代後半の「なーさん」と、
年の離れた奥さん(年下)
「ともちゃん」夫婦が経営してました。
何故か私はこのご夫婦に、
とても可愛がられました。
店はうなぎの寝所のような、
縦に長い敷地で、
玄関を入ると雀卓が3台、
奥の和室に掘り炬燵式の雀卓が3台。
(手動式)
夫婦が休む小さな畳の間にテレビ。
私はだいたいこの部屋で宿題をしてました。
昼間は殆ど客は無く、
自分の家のように寛いでいた気がします。
その奥が長い土間の台所で、
そのまた奥にかわいい庭と物干し台がありました。
ともちゃんが、お花を沢山育てていて、
色とりどりのお花が咲く中庭は、
そこだけ別世界のようでした。
後、中二階があり、そこが寝室ともう一間。
結構広かったと思います。
たまになーさんが、
私をご飯に連れて行ってくれました。
子供には長い道のりを歩き、
必ず同じ小さな食堂。
なーさんは何を食べるかも聞かず、
必ず同じメニュー。
「木の葉丼 二つ!」
まぁ好きでしたけどね 笑
木の葉丼はあまりメジャーではない事を、
後で知りました。
最近は関西でも見かけません。
甘く炊いたお揚げさん、かまぼこ、ネギを
卵でとしてご飯に乗せたもの。
画像があったので、
似てる感じのをお借りしました。
⬇️
こんな感じ。
甘くて美味しい丼でした。
私が残さずペロッと食べると、
なーさんは歯の抜けた顔で笑って、
嬉しそうに頭を撫ぜてくれました。
懐かしいなぁ〜。
(ここまで書いて、急にあの歯のない笑顔を思い 出しました)
後々知ったのですが、
な、な、なんと!
なーさんと、ともちゃん夫婦、
本当は夫婦ではなく、
不倫の末に駆け落ちして来たそうなんです。
お互い子供、夫、妻を残し逃避行!
歯のないなーさんからは、
想像できないお話。
子供扱いしなかった私の祖母が、
詳しく教えてくれました 笑笑
その後、なーさんは100歳近くまで生きて亡くなり、
ともちゃんは捨てた娘の家族と、
名古屋で暮らしたそうです。
人生いろいろ。
それぞれに人生ありですね。
それではまた。
👋