青森にやって来た | 「賛否両論 笠原将弘のオールナイトニッポン」オフィシャルブログ by Ameba

青森にやって来た

テレビのロケで青森にやって来た。
見渡す限りの雪。
これから現場まで車で3時間半ですよと言われ、泣きそうになる。
途中、雪に埋もれるようにオレンジ色の看板の建物が見えた。
ちょっと寄っていきましょう。
ディレクターさんが車を停めた。
雪に埋もれた看板はかすかに牛丼という文字が読めた。吉野家か、悪くないな。僕はにやりと笑った。
吉野家は大好きだ。ちょうど腹もすいている。
鼻息荒く店内に入ると、雰囲気がちょっと違った。
あれ?僕の知ってる吉野家じゃない。
店内はかなり狭く、普通の定食屋さんみたいな雰囲気だ。メニューも手書きで、働いているおばちゃん達の格好もばらばらだ。
あれ?おかしいなぁ?
僕は店の外に飛び出し、看板を良く見た。
僕は思わず看板を二度見した。
オレンジ色の看板は牛丼、神田屋と書いてあった!
まさか!完全に吉野家と勘違いしていた。
まあ、腹もすいている、僕は店内に戻った。
おばちゃんがお茶を運んで来た。
僕は神田屋イチオシ、ダブル牛丼とキャベツサラダを注文した。
おばちゃんは僕の顔をガン見しながら呟いた。
あんた、料理の先生だな。いきなり言われてドキッとする。
まあ一応そうですね。
僕はなんとなく答えた。
あら!やだよぉ!なんでこんなところにいんの?
料理の先生に緊張してつくれないよぉ!!ギャハハハ!!おばちゃんは笑いながら厨房に戻ってしまった。
いや、牛丼つくってくれないと困るんだけど。
おばちゃん達は厨房で、誰がつくるかでもめている。お願いいたします、つくってください。
僕は祈った。
出てきたダブル牛丼とキャベツサラダは盛りだくさんで、とても美味しかった。おばちゃん達はお土産に、味噌おにぎりまでつけてくれた。
ありがとうおばちゃん。
雪が溶けたらまた来るよ。高倉健さん風に、僕は神田屋を後にした。