私とゴールデンウィーク | 「賛否両論 笠原将弘のオールナイトニッポン」オフィシャルブログ by Ameba

私とゴールデンウィーク

今年のゴールデンウィークは奇跡的に仕事がなにも入らず、5連休もする事が出来た。
だらだらと、昼酒を楽しみ、いい連休だった。
5日のこどもの日、我が地元の武蔵小山パルム商店街に、あのちびっこ達のヒーロー、海賊戦隊ゴーカイジャーがやって来た。
僕は普通に商店街に用事があり、歩いていたのだが、いきなり商店街にアナウンスが流れ始めた。

只今から、海賊戦隊ゴーカイジャーのパレードが始まります!!
みなさまお楽しみください!

そうか!こどもの日だもんな。俺がこどものころも、ゴレンジャーとか、ウルトラマンが来たよな。
僕はノスタルジックな思いで歩いていた。
すると、曲がり角からいきなりゴーカイジャーが現れた。
あまりにも突然現れたので僕は二度見した。
先頭には、海賊戦隊ゴーカイジャーと書いた、プラカードを持った、パルム商店街の役員のおっさんが、ややドヤ顔で歩いている。
その後に手を振るゴーカイジャー達。
回りには、パルム商店街のお揃いのジャンパーを着た、スタッフのおっさん達。悪の戦闘員みたいになっている。
あっと言う間に、辺りはちびっこ達で埋め尽くされた。
凄い!!何だこの、ちびっこ達のテンションは!
ゴーカイジャーってそんなに人気なのか。
僕は完全にゴーカイジャーパニックに巻き込まれた。ゴーカイジャー達は手を振りながら、商店街をパレードして行くが、ちびっこ達がそれを、全員追いかけて付いていく。
途中からも、どんどんちびっこの数が増えていく。
さらに、付き添いのお父さん、お母さんもカメラ片手に追いかける。
ただでさえ、休日のパルム商店街は混んでいる。
商店街の中はまっすぐ歩けない状態になった。
ゴーカイジャー達は、ちびっこと握手をしたり、写真を撮ったりで、なかなか前に進めない。
プラカードのおっさんだけが、どんどん進んでしまい。しらない人が見たら、
ゴーカイジャーのプラカードを持った、おっさんが一人で行進しているように見える。
パルム商店街のスタッフ達も、ちびっこ達の勢いに、完全に吹き飛ばされている。
早くここから抜け出さないと。
僕は必死に脱出を試みた。しかし、どうしても、ゴーカイジャー達の流れに逆らえず、気づくと、ゴーカイイエローと、ゴーカイグリーンの間に挟まれてしまい、何となく一緒に歩いてしまう感じになってしまった。
白いジャケットを着ていたので、気分はゴーカイホワイトになってしまい、軽くちびっこ達に手を振る自分がいた。

何やってんだ、早くここから出よう。俺は買い物に来ただけじゃないか!!
我に帰り、脱出を試みると。
あら~!笠原君!!凄い人気じゃないの~!
テレビ見てるわよ~!
女性の大きな声が聞こえた。
見ると、同級生の池田の母ちゃんだった。
これだから地元は怖い。
池田の母ちゃんは空気を読まず、僕に話しかけてくる。
笠原君!!写真撮ってあげるから、はい笑って!
池田の母ちゃんは流れを完全に無視して、携帯電話を構えた。
しょうがない、僕はゴーカイピンクとツーショットを撮ってもらった。
じゃあね!!笠原君!!
必要以上に大きな声で、池田の母ちゃんは去って行った。トイレットペーパーを2パック抱えていた。
あの人誰なの?
ひそひそ囁かれながら、僕は涙目で逃げるようにその場を後にした。
ゴーカイジャー、夢と感動をありがとう。
みなさんも、パレードにはご注意を。