「素敵なおじさんを目指してる」
 そう言うと、美容師さんから「変わってる」と言われた。
 普通は、若く見られるようにするんだという。
 でも、ぼくは早く白髪頭になりたいし、50代になるためのビジョンもできている。
 いや、もっと60代、70代……
 いずれくるものを、待ち望んでる。
 歳をとりたいわけじゃないが、歳をとるのを楽しみにしている。
 上手く言えないが、そういう感じ。

 去勢手術を終えて、抜糸も終わったウチの愛猫の
ゆづき、当初から予定していた、抜糸が終わったら
ケージ暮らしの卒業。
 それに向けて、少しずつ「自由」にしている。
 意外と、昼間は2階の寝室で寝ているし、暴れまわることもしないから、このまま「自由」を勝ち取りそう。
 上の子の、かるたは 長男のピノくんをいじめるため、ケージ暮らしを卒業するまで1年かかった。
 そう考えれば、ゆづはとても優秀だ。




 気づけば、もう5月。
 なんか、表彰式に必要なプロフィール写真を撮らなければならない。
 そんな前のめりになるような話ではないのだが、今年は特に、人生を賭けてる感じでもあるので、本気で考えてみる。
 作家さんのプロフィールって、どんなのかな?
 色々見てみると、偉人の方々は意外とポーズをとっている。
 自然なポーズ。
 芥川龍之介くらいのポーズは、恥ずかしいかも。
うーん……どうしよう。
と、考えた結果 座り姿がいいかな と。
 ぼくの汚い顔をメインにせず、でもプロフィールなので「この人!」ってわかるような感じ(笑)
 あとは、どこで撮るか。
 自然あるれる場所とか、動物と一緒だとなんかスナップ写真みたいになるので(プロフィールだし)
喫茶店なんかいいだろう。
 イメージは映画「顔のない依頼人」にでてくる、古時計だらけの喫茶店。
 そんな場所あるかな?
とカフェ好きの妻に探してもらうと……あった。
 なので、日曜日は小田原で写真撮影だ。
 ウチから、小田原まで車で行くのに、かなり険しい山道を走る。
 最近、ぼくは細道や山道をドライブするのが、とても好きだ。
 今は、まだ2つ目の童話を執筆最中。
 でもまあ、プロフィール写真を撮りに行くだけのカフェ巡りも、たまにはいいだろう。
 2025年は、ゆっくりもしてられない。
 でも、慌てずひとつひとつ、確実に進んで行ければと思う。

 みか さのすけ