酒の吉田屋4 | mitatake佐野岳彦のライブ日記

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1週間がたった。
ぼくは、この1週間で、とても面白そうな物件を見つけていた。
店長やSさんがいるいつもの不動産屋さんとは違うところの不動産屋さんにより、内見させてもらい、いつものところとの違いをみつつ、物件もみつつ、そのあといつものところに伺った。
中に入ると、店長やSさんは外に出ているようで、若いイケメン新人さんのような人しかいなかった。
「佐野さんこんにちは、いま店長もSもいないんですよ。ぼくでよろしければ。」
ぼくは、イケメン新人さんと、この1週間で見つけた面白物件を検証することにした。
面白物件は、つまり、一軒家だった。2件見つけていた。
1件目をイケメン新人さんにみせると、
「あー、築年数、あー、木造、あー、なるほどなるほど。佐野さんこれは、、、、」
イケメン新人さんによると、築年数の経った木造の物件は、軋みが酷く、雨漏りなども発生しやすく、強めの台風やら地震やらにもとても弱いので、こちら側としてはおすすめできない、ということだった。
そんな物件嫌である。ぼくは早々にその物件を諦めた。
2件目を見ていただこうとイケメン新人さんに情報を伝えていると、内見から店長が戻ってきた。
「佐野さん、なにかいいところ見つけましたか?」
もはや、不動産屋で物件を探すという時代は終わり、ある程度調べてきてから物件を不動産屋と見に行くという時代なのだなあと、店長の言葉を聞いて、ふとそう思った。
イケメン新人さんから、店長へバトンは渡され、1件目は駄目だとイケメン新人さんに言われたことを伝え、わたくしもそう思います、という店長の判断により、問題の2件目に突入することになった。
ここは、駅から20分歩く。そして、築年数もかなり経っている。で、まったく同じ建物が四軒ほど並んでいて、そしてその四軒が繋がっている、なんともいいのか悪いのかわからない物件なのだが、間取りは、3LDKプラス広めの屋根裏プラス駐車スペース付という、平米数もかなりの広いところなのだ。そして間取り図から見るに、一階、階段上がって中二階、そして二階、さらに屋根裏と、アトラクションのような造りになっているとても興味深いところだった。
「この、鉄筋って書いてあるのがほんとに鉄筋なのかなあって思いますけど、まあでも行ってみますか!」
その1件だけだともったいないので、ついでに、店長の自宅近くの、普通の間取り駅割りと近物件があるというので、そこも見に行くことになった。
「佐野さん、あれ?休み土日じゃないんですよね?」
「違います違います。」
「でも毎週日曜こられますよね?」
「あれ、ほんとですねえ。いやでも、土日休みではないんです。土日に休みがあるというのは基本的には好ましくないことで、はい。」
などという会話をしているうちに、駅割りと近普通の間取り物件に到着した。
中は、とてもきれいで、しっかりしてそうな、よいところだった。2DKのDKの部分も広く、なかなかよかった。が、ぼくのあまり好きではない、典型的な2DKだったため、店長もそれを察して、
「次にいきましょう。」
と言ってくれた。
車に乗ろうとすると、近隣の住民らしきおばさんが、店長に話しかけてきた。
「、、、、ゴミが、、言ってもらえませんかねえ。」
はっきり聞こえなかったが、恐らく、ゴミの捨て方が悪い人がこの物件に居るらしく、それを注意してほしいとのことだった。店長は、
「いちお、ここの管理会社さんが、〇〇会社さんになるので、ここに連絡していただくか、もしあれでしたら番号わかるのでいまわたくしが電話いたしましょうか?」
そのおばさんは、そこまではいいといった感じで、家に戻っていった。
不動産関係、いろいろあるんだなあ、大変だなあ、住むって。と思った。ぼくは、しっかりとゴミの日を守ろうと改めて思った。
店長おすすめ普通物件を出発し、問題の、一階中二階二階屋根裏アトラクション物件にぼくたちは向かった。
なにしろここは、店長も初めてだし、あまり情報がないため、行ってみて判断するしかないという状況だった。店長はなぜか、店長の不動産屋さん管理の物件の空き駐車場に車を止め、そこからぼくたちは、アトラクション物件まで歩いた。
Googleマップでなんとなく位置を確かめていたぼくは、いち早くアトラクション物件を見つけることができた。
「店長、あそこです!」
アトラクション物件は、とても古そうだったが、雰囲気がよく、狭いかもしれないと思っていた駐車スペースも割りと広く、外側は文句のつけようがなかった。
「あれ!車ここに止められたんですね。わたくしまったく把握しておりませんでした。すいません。」
この情報の曖昧なアトラクション物件、果たして、中はいったいどうなっているのか。本当に鉄筋なのか。鉄骨か。木造か。うーん、木造っぽい。