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被災地の女性が
連絡を取れずにいる東京在住の子供に向かって
「がんばって」
とテレビ番組を通じて笑顔で語りかけていました。

なんてことでしょう・・

「私たちもその強さを見習って前向きに、」
なんて言葉で片付けられない、
その奥の果てしない想いがあることだろうに。


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私的なことで
あえてこういう場で話すのもどうかと
思いましたが、


私の会社は
東電の下で
送電線・鉄塔建設を行っている会社です。

渦中の福島原発に
当社の作業員の人たちも詰めて
電源復旧のための送電線復旧工事に
あたっていました。

(私の父も
避難勧告圏内にある作業員待機所まで
赴きました。)

いつ現場に突入になるかもわからず、
情報もろくに入ってこない、
食事も満足に供給されない状態で待機、
という時間がずいぶんと続いていたようです。

通常であれば半日、
いや数時間でもできる工事なのに
この危険な状況においては
交代制で長時間かけて・・
なんとも非効率なやり方をするしかなく、
とてももどかしくくやしい思いでいたことでしょう。

報道では
放水作業にあたっている
自衛隊や消防庁の方々への視線が集中していますが、
それ以外にも見えないところで、同様に
命をかけて頑張ってくれている作業員の方々が
たくさんいるということを忘れてはいけない、忘れてほしくない、
と強く感じています。

もちろんそれは
この原発問題に関わっている人たちにかぎったことでなく、
被災者の方々は言うまでもないですが
被災地復興のためにさまざまなかたちで
尽力してくれている方々への
感謝、敬意、思いやりを
忘れないで日々過ごしていかないと。


東京は
なんだかんだいって
あたたかい陽ざしにあふれ
モノがあふれ、
節電だなんだといっても
今までとほとんど変わらない日常が戻り、
ニュースを見なければ
この未曽有の事態の記憶が風化していってしまうようで
そう思うとなんともぞっとしてきます。

かくいう私も
「こんなときこそ」
と今までとほぼ変わらない生活を送らせてもらっていますし、
不謹慎と思われるかもしれませんが
レストランで食事だってします。

でも
その「こんなとき」が「どんなとき」なのか
ちゃんと正しい情報を拾って、理解して
向き合っていないと
と肝に銘じた次第です。


我ながら
都合のいいこと言ってるなあ
というのは重々承知ですが・・


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友人Yがインドで撮った写真、
なにげなくリビングの壁に貼っていましたが
改めて眺めていたら、なんだか
心癒されました。