ロシアから帰国し参議院選のニュースを見て気になる点が二つ。まず、候補者たちの「格差のない社会に」という言葉。ロシア連邦は91年まで社会主義国のソ連だったわけですが、現在もその流れを十分引きずり、例えばお店に入っても「いらっしゃい」「ありがとうございました」という言葉を使わない、だけでなく「私たちの給料は歩合じゃなく固定給なんだから客はこれ以上要らないのよ」と言わんばかりの態度。飲食店でも物販店でも大方がこのようなかんじ。ウラジオストク在住の30代アレクサンダーも「ロシアの人は競争するという意識が無いよ」と言います。「じゃ、恋愛とかも彼女を他の男に取られそうになっても競争しないんだ!?」と聞いたら「ウン・・・」とか言ってましたがこれは日本語のニュアンスが上手く伝わらなかったのでしょう、恋愛に関しては多少の競争はあるのではないでしょうか。
 話はそれましたが、競争の無い平等な社会をと唱えてきたのがソ連だったら、その結果は今のロシアの人や街を見ればそれが正しかったか否かは答えが出るでしょう。ふてくされた店員らを見る度に、資質があるのに勿体ないなと感じずにはいられません。
 頑張った人、努力した人、知恵を使った人が報われなければおかしいですし、その結果としての格差は当然の産物となるのではないでしょうか。
 もう一つニュースで気になったのは、民主党代表の小沢さんがやたら元気な事。選挙序盤はやけに控えめだなと見受けられましたが、何日ぶりかに見る小沢さんの映像は別人かと思うような押し出しのよさ、しかもフレンドリー。しかしテレビを見る私たち有権者は、小沢さんの行動を逐一知っているわけではなくピックアップされた映像だけで判断しているわけで、各局の報道部が作ったシナリオ(序盤控え目で中盤から一気に盛り上げる)に洗脳されている気にもなります。今日ワイドショーで梅宮アンナちゃんが羽賀研二被告についてコメントいしていた「テレビでコメントすると(カットされるので)正確に伝わらないからやめます」と言っていたことも妙に納得。
 そんなことが帰国後引っ掛かりましたが、いよいよあと二日。正直もうこの時点で当落は出ていますよね。かつて自分もちょうどこの二日前に敵陣営からご丁寧に電話を頂き「NHKの調査で佐野はダメだって出ている」という報告をもらったこともあります。結果は的中。
 各局当日の選挙特番の宣伝にも余念がありませんが。これもその自分の選挙の時の話で、当日の開票に中継が入ることになり、投票締め切りの3時間前から報道スタッフと打ち合わせになりました。そこで渡された台本をみて驚愕。「司会○○それでは落選した佐野美和候補の事務所と中継が繋がっています。佐野さん(呼びかけ)」と確かに書かれていたのです。報道スタッフが慌てて引っ込めたのは言うまでもありません。
 うーん、いろいろ思い出してきますが、明日の最終日は新潟に取材に行きます。今日はここまでにしますね