一つ一つ街の明かりが消えていくように
ひとつひとつこの空から星は消える
光を失った月夜に
櫂をなくした小舟は彷徨う
あの日光さえ届かない暗闇の中で
その音と出会い、罠に堕ちた
ささやかだけれど幸せは続き
最期まで騙されるつもりだった
一つ一つ街の明かりが消えていくように
ひとつひとつこの空から星は消える
欠片を失った掌は
居場所を失った誰かによく似ている
傷付く事に慣れたはずもなく
無感情な振りをして、傷を深めているだけ
一つ一つ命が消えるように
ひとつひとつ君の想い出が消えるなら
楽になれるのに