料理は毎日のことだが
気分転換にまことによろしい。

わたしの料理は
気分転換にはじめたわけでも
自炊を機にはじめたわけでもない。

18歳の時入門した桂三木助宅で
落語家修行とともにはじまったのが
この、料理修行。

師匠は売れっ子の落語家らしく
旨いものもよくしっており
台所にもたったひとなので
実に大変だった。

おかずの小鉢がすくなく
「妾の子ぢゃねぇ!」
と、怒鳴られたことも。

ただ、ただ
噺家らしい小言だなぁ
と、感心するばかりであった。

いまでも
ちょいと美味いもんができると
破門された師匠を思いだす。

ほめらりゃあしないだろ
とは、思いつつ。