一気に21行も格下げ(イギリス・ポルトガル)

http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/

ムーディーズは、イギリスの12行を格下げし、ポルトガルの9行も格下げしています。

主な格下げは、ロイズが一段階、RSBが2段階となっており、中には5段階格下げされた金融機関も出てきています。

今後、更なる格下げが行われる可能性が強く、特に、イタリアは今月中にも数段階格下げされる金融機関が続出するのではないかと言われており、ジャンク格に格下げされ経営破たんする金融機関が続出すれば、イタリアの金融危機が一気に表面化します。

今はベルナンキFRB議長金融緩和発言で世界中の株式市場が買われ、金融市場が平穏となっていますが、果たしていつまで持つでしょうか?

また、ヨーロッパの金融緩和発言も飛び出し、これでヨーロッパ通貨が買われていますが、これもいつまでもつか、時間の問題だと言えます。



株買い上げの裏で起こっている危機
イタリア国債の格下げを市場は忘れ、株を買い上げていますが、ウォールストリートジャーナル紙は以下のような記事を掲載しています。


『ローマの格下げはヨーロッパへの警告である』


また同じ紙面でインドの信用欠如につき警告も掲載されており、ヨーロッパおよびアジアの金融情勢につき、強い警鐘がならされているのです。


その背景にはギリシャ国債の更なる暴落(利回り急上昇)があります。

ウォールストリートジャーナル紙によれば、ギリシャ国債は以下のようになっています。

2年もの 表面利回り4.6% 現在利回り 73.344%

10年もの 表面利回り6.25% 現在利回り 22.34%


《2年もの利回り》は限りなく100%に近づいてきており、もはや元本5割カットという次元ではなく、元本100%カット、すなわち、【破産】を意味し始めている利回りになってきていると言えるのです。


そしてベルギーに本拠を置く【Dexia】の金融危機です。

株価が1ユーロを割り込み、0.85ユーロに暴落した時点で取引停止になり、事実上の経営破綻となりましたが、これもヨーロッパ金融市場に対する 警告ともいうべき事件であり、今後ヨーロッパ中の銀行で株価暴落、取引停止、預金引き出し停止が相次いで発動され始めれば、預金者がパニックに陥り、取り 付け騒ぎが起こります。


これは韓国や香港でも他のアジアやブラジル等でも起こり得る事態であり、イギリス金融大手である【HSBC】はアジア・南米の損保部門を10億ドルで緊急に売却する動きを見せています。


株買い上げで安心している投資家、一般国民が多くいますが、地下ではものすごい崩壊が急速に進んでいます。



日本の金融機関の格下げが、全ての準備が終わるまで、行われないことを望むばかりですが、みずほの109円という株価が格下げ危機を示唆していなければ良いですが。



○ベルギーの格付け、引き下げ方向で見直し=ムーディーズ



[ニューヨーク 7日 ロイター] 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは7日、ベルギーの格付けについて、現在の「Aa1」を引き下げる方向で見直すと発表した。多額の公的債務や長期的な資金調達圧力が理由と説明した。

 通常は向こう3カ月以内に決定が下される。

 「Aa1」は最上位の「トリプルA」に次ぐ水準。スタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスはともに、同国の格付けを「ダブルAプラス」とし、見通しをネガティブとしている。 

 ムーディーズは、ソブリン債危機のあおりを受け、ユーロ圏加盟国およびその金融機関をとりまく財務環境が引き続きぜい弱で、その結果、ベルギーなど多額の公的債務を抱える国に対する長期的な資金調達圧力が強まっていると指摘した。

 欧州の銀行セクターをめぐっては、今週に入り、仏・ベルギー系金融サービスグループのデクシア(DEXI.BR: 株価, 企業情報, レポート)に対し、ベルギー・フランス両国政府が支援を表明するなど緊張が高まっている。

 ムーディーズはベルギーの格下げを見直す上で「銀行システムや個別銀行」に対する政府の追加支援を考慮に入れると説明した。



○イタリアとスペイン格下げ、ユーロ圏危機悪化で=フィッチ

[ローマ 7日 ロイター] 格付け会社フィッチは7日、イタリアとスペインのソブリン信用格付けを引き下げた。ユーロ圏債務危機の悪化や、両国の財政健全化をめぐるリスクを理由に挙げた。

 フィッチは、イタリアの格付けを「AAマイナス」から1段階引き下げ「Aプラス」に、スペインを「AAプラス」から2段階引き下げ「AAマイナス」とした。

 見通しはともに「ネガティブ」を継続し、今後さらに格下げする可能性を示唆した。

 フィッチは声明で「(ユーロ圏)危機対処で信頼の置ける包括的解決策を打ち出すことは、政治的および技術的に複雑で、導入までに時間がかかる」との見解を示した。

 イタリアについては、国債利回り上昇に対する政府の対応が当初は消極的だったことによって、市場の信認が揺らいだと指摘した。 

 格下げにより、イタリアの格付けはマルタやスロバキアと同水準となった。 

 スタンダード&プアーズ(S&P)は前月、イタリアの長期・短期ソブリン非依頼格付けを「A+/A─1+」から「A/A─1」に1段階引き下げたほか、ムーディーズ・インベスターズ・サービスも今月に入り、同国の格付けを「Aa2」から「A2」に3段階引き下げている。

 格下げのニュースを受け、ユーロは対ドルや円で下落した。しかし、アナリストはイタリアの格下げはおおむね織り込まれていたと指摘した

BNPパリバのストラテジスト、アレサンドロ・テントーリ氏は「フィッチの格下げの根拠は、他の格付け会社2社が示している理由と大差がない。格下げに反応して市場が大きく動くとは予想していない」と述べた。

 また、フィッチはこの日、ポルトガルの格付けをレーティング・ウオッチ・ネガティブに維持すると発表した。

 フィッチは現在、ポルトガルの外貨建て、および自国通貨建て長期発行体デフォルト格付け(IDR)を「BBBマイナス」、短期IDRを「F3」としている。

 スペイン経済省の報道官は格下げを受け、「(フィッチの)決定は尊重するが、われわれは同意していない」と述べた。

 イタリアのフラッティニ外相は、フィッチによる格下げは予期していたとし、「市場はフィッチやムーディーズなどの役割をさほど気に掛けていない」と述べた。



格下げ祭りですなwww